雨が少し好きに思えた、この日の放課後。

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元になったエピソード

『凛月のやつ、傘わすれちゃったんだって』
『はは、どんくさー』
「仕方ないだろ、天気予報見るの忘れたんだから」


放課後。


ローファーに履き替えて昇降口の外に出てみれば、何やらむっとしている凛月(rituki)くんと、それを見て愉快にげらげらと笑う友達二人の姿が目に入った。


二人はこっちに一瞬目を向けるも、凛月くんだけは会話に夢中のようで、私が来たことには全く気づいていない様子。



『とか言って、本当はつむぎちゃんのに入れてもらうためにわざと持ってきてなかったりして』
「おま……、んなこと……!」
『うわ、めちゃめちゃありえるその推測』
「……んだから!お前らいい加減に!」

『ふふ、はいはい。そんな本気にならないの』
『そうだよー?こんなの軽いジョークじゃない』
「……誰のせいだと思って、」


3人のやり取りを微笑ましく見つめていると──


『ってことで悪いんだけどさ、つむぎちゃん。入れてあげてくんない?』
「えっ。は、はいっ、」


急に話を振られ、思わず返事に変な力が入る。


『ん、ありがとー』
『ってことで、じゃね。つむぎちゃん、凛月』
「あ、おい……!!」


そうして気を利かせてくれてなのか、凛月くんとふたりきりに。


二人の後ろ姿が小さくなったあと、少し気まずそうに凛月くんは私に視線を向けて、ひかえめがちに手をそっと前に差し出した。



「……持つよ、傘」
「……うん、お願いします、」



いつもの憂鬱な雨が少し好きに思えた、
この日の放課後──……。

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written by :*✿ひめりぃ✿*:

マンガ作者

彩本心花

女性 投稿マンガ数 16

かわいい子を描くのが好き。ハッピーエンドが主食です。

エピソード投稿者

:*✿ひめりぃ✿*:

女性 投稿エピ 41

はじめてから1年目になりました!どうぞよろしくお願い致します…✿*:ふだんは創作活動をしています…✿*:あと、えっぴぃℒℴѵℯです♡* 〖 マンガ化 〗 ✽イジワルなキミの甘いなぐさめ方 ✽不良男子と恋の花が咲きました ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽雨が少し好きに思えた、この日の放課後 ✽先生がひとりじめ?みんなには秘密のクリスマス♡ ✽やっぱり、キミは甘くてずるい ✽センパイがチョコを受け取らない理由 ✽だまって、俺のカイロになってて ✽私と先生だけのスイートホワイトデー ✽甘ずっぱくて、キュンなふたりの両片想い ✽ふたりのとっておきの甘い仲直りで ✽ちょっぴりイジワルな甘えん坊カレシ ✽お菓子がないなら、キミをもらう ✽最悪なハロウィンになるはずが…!? ✽心臓にわるすぎる、キミの告白 〖動画 〗 ✽イジワルなキミの甘いなぐさめ方 ✽先生がひとりじめ?みんなには秘密のクリスマス♡ ✽センパイがチョコを受け取らない理由 ✽雨が少し好きに思えた、この日の放課後 ✽やっぱり、キミは甘くてずるい ✽私と先生だけのスイートホワイトデー ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽ふたりのとっておきの甘い仲直りで ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽甘ずっぱくて、キュンなふたりの両片想い 〖インスタ〗 ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽先生がひとりじめ?みんなには秘密のクリスマス♡ ✽イジワルなキミの甘いなぐさめ方 ✽センパイがチョコを受け取らない理由 ✽だまって、俺のカイロになってて ✽やっぱり、キミは甘くてずるい ✽雨が少し好きに思えた、この日の放課後 ✽私と先生だけのスイートホワイトデー ✽甘ずっぱくて、キュンなふたりの両片想い ✽心臓にわるすぎる、キミの告白 とても素敵に仕上げて頂き、ありがとうございます!( ❁ᵕᴗᵕ )