雨の日に出会った名前も知らない先輩

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元になったエピソード

高校生の文化祭当日。私は実行委員をしていたため他の人より少し早く登校していました。最初は曇っていただけでしたが、学校付近で雨が降り始めました。傘を持ってませんでしたが小雨だったため、とくに走ったりすることなく歩いていました。すると、後ろから知らない先輩が走ってきました。先輩は、「傘ないならこれ使って」と言って私に自分がさしていた傘を差し出してくれました。私は断りましたが「女の子を濡れさせる訳にはいかないから」と渡してくださり、パッと走っていきました。その後、学校の下足箱の所で待っていてくださった先輩に私は傘を返してお礼を言いました。
名前など聞けずお礼にはいけませんでしたが、とても嬉しくてドキドキしました。いつかお礼が出来たらと思っています。

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written by こいし@小石の神