私は、好きな人の寝癖がとても好きです。
というのも彼、割と見た目に頓着しない性格のようで時々後頭部がピョコッとしている時があるのです。
私はめちゃめちゃ直したくなるのですが、彼女でもなんでもないので普段はそっとしておきます。
しかしある日(確かスキー合宿の行く前の朝礼)事件が起こりました。(この当時はまだ彼のことが気になる程度だったのですが寝癖は割とよく見てました笑笑)
ふと私の前に並ぶ彼を見ると後頭部からツノがピンッと跳ねていました。
「(あれ?今日、寝癖やばくない……!?)」
なんというか、ツノみたいになってるだけでなく普段の倍くらい跳ねていて最早無視できないくらいすごい寝癖になっていました。
しかし当の本人は一ミリも気づいておらず、私は声をかけるべきか悩みましたが結局本人に言いました。
「後頭部の寝癖、やばいよ?」
「まじか」
「直せるのかなこれ」
あーだこーだやりましたが直らない寝癖。
結局彼はこう言い放ちました
「うーん、帽子かぶるしいんじゃね?」
思えば彼は天然かつズボラ。成績はいいけど面倒くさがり。
でも、そんなところが可愛いと思ってしまうのも恋の魔法なのかもしれません……
written by 雨音
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