私が24歳の時の頃付き合っていた彼はとてもマッチョでちょっとしたプロレスラーのような風貌の人でした。
そのせいで『怖い人』というイメージを持たれることが多く、
私の友達たちを彼に会わせてもみんなどこか一歩引くような感じで敬語で話したりする程でした。
彼はとても優しくて二人きりのときは結構甘えてきたりするのですが、
他の人を前にするとイメージを壊すのが忍びないのか、硬派を装っていました。
あるとき、友達たち数人でキャンプに行くことになり、
マッチョな彼はもちろんテントを張ったりバーベキューのコンロを運んだり力仕事を一手に引き受けていました。
その姿を見てみんなは彼のことを「(北斗の拳の)ケンシロウ」と呼ぶまでに。
彼もまんざらでもなさそうだったのですが、夕方、お隣のコテージに小型犬を5~6匹連れたご家族がやってきました。
すると彼の態度が急変!
その犬たちの方へゆっくり歩み寄ったかと思ったら、次の瞬間、ムツゴロウさん並に犬たちと戯れ始めました。
もう寝転がり犬たちに顔じゅうを舐められて満面の笑みでトランス状態でした。
彼のそんな様子を初めて見た友達たちは一瞬呆然としましたが、
みんな携帯で写メをとったり動画を撮ったりして他の友達たちに一斉送信していました。
その夜、彼を含めてその動画を何度も見ては笑い転げました。
彼のあだ名が「ケンシロウ」から「ムツゴロウ」に変わったことは言うまでもありません。
written by 恋エピ公式
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