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捨てられないセーターとこの気持ち

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元になったエピソード

私には中学生の時に気になる先生が居ました。普通の子に比べたら仲の良い方だったと思います。
秋が深まる頃には誰よりも先にセーターを着る凄く寒がりな先生でした。私の学校掃除の時必ず男子は学ランを着ないならセーターも脱がなければならず廊下に大きく注意書が貼られていてその近くで掃除をしていた私はたまたま通りかかった先生に「掃除の時はセーター脱がないとですよ!」と言ったら「 脱がんわ こんな寒いのに脱いだら死ぬ」なんて真顔で言ってくる程でした。そんな所も可愛いななんて思ったりして楽しい学校生活の中にある沢山の先生との日々を幸せに過ごしていました。でもそんな先生の誕生日の12月24日。私は先生の少し汚れたセーターを見て新しい物を誕生日プレゼントにと準備していました。
しかし校内である噂が流れました。それは先生が結婚をしたという噂でした。先生は自分の事をよく話す人ではないので先生にそういった相手がいるなんて考えてもいなかったし指輪してないから不安材料なんて全くなかった私にとってとても悲しい出来事でした。後日本人から聞かされた話では「付き合っていた彼女に自分の誕生日にプロポーズをした」「良い返事を貰えたので近いうちに結婚する予定だ」「来年度からは一緒に暮らすから離れた地元に戻る事になる」とても幸せそうに別れを惜しむ事もなく去ってしまった先生。
高校に入って新しい環境にで頑張っている今、もうあの時から3年の月日が経ちましたが今でもふと思い出して泣きてしまう時もあります。渡せないまましまってあるセーターを捨てる事も出来ず今も手元に置いてあります。私にとって大事な初恋でした。

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written by

マンガ作者

森山ゆかり

秘密 投稿マンガ数 4

アナログ・デジタルイラスト、漫画、ライブペイントなど 多岐に渡って活動しているイラストレーターです。 まずはメールやDM (インスタ)等でご連絡くださいませ。 petit_c_houx0226@yahoo.co.jp

エピソード投稿者

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