恋に落ちたバスケ女子

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元になったエピソード

私は小さな頃からバスケをしていて、高校に入っても1年からすぐ試合に出るようなバリバリのスポーツ少女でした。背も高く髪もショートで、女子からの人気はありましたが、男の子から女の子扱いされることはありませんでした。
高校2年のとき、担任の先生から成績が落ちていると言われた上に、部活でもミスが続き、顧問の先生から厳しく叱責されたこともあり、いつも割と平然を装っているのですが、この時ばかりは涙が止まらず、練習から外れてコートの端でうずくまって号泣してしまいました。
帰宅後、メールをくれたのは隣でいつも練習をしている同い年の男バスの国見くん。「今日もしかして泣いてた?俺でよければいつでも話を聞くよ。」と。彼は私と変わらない身長で目立つ方ではなく、とても優しい感じの誰からも好かれる印象でした。やっぱり思った通りの優しい人なんだなと思い「ありがとう。でも大丈夫だよ。」とだけ返しました。
次の日、女バスのキャプテンから「昨日珍しく泣いてたの男バスの人たちすごく驚いたって。あの人も泣くんだねってね(笑)でも、国見くんだけはすごく心配してたみたい。」と聞いて、今まで感じたことのないドキドキした気持ちを抱きました。女の子扱いされたのが、恥ずかしくて嬉しくて、ふわふわしました。たまに彼からメールが来るようになり、少しずつ女の子として彼に向き合うようになっていました。
それでも、私が女として見られるはずがないとの思いは消えず、ずっと友達のまま時が過ぎました。
引退が近づいた私の誕生日、部活の前に彼からメールで呼び出しが!!
誕生日プレゼントを渡され、「ずっと好きでした。付き合ってください。」と。
まさかこんな自分を想ってくれる男の子がいるのかと言葉を失ってしまい、彼が「ごめん、困らせちゃったよね。返事はいつでもいいんだ。」と言ってその場を去ってしまいました。
バスケと勉強だけだった自分でしたが、弱さや辛さを吐き出してもいつも温かく接してくれた彼のそばにいたいと思い、時間はかかりましたが、引退した日に想いを伝えました。
彼は「ダメかと思ってた!すげーうれしい!!」と高身長の私を抱きしめて流れる私の涙を優しく拭ってくれました。
いつも感情が顔に出ない私ですが、彼の前では甘えたり泣いたりできます。

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written by non37