思いを寄せる彼は野球部、わたしは応援団のチアリーダー部でした。
下級生の時は彼はベンチにも入っていなかったため、スタンドで一緒に応援していました。
誰よりも真剣に仲間を応援する姿勢や野球への熱意が伝わってきて、私は彼に恋をしました。
けれど、野球を頑張っている彼の邪魔をしたくなくて自分の気持ちは抑えていました。
月日がながれ、彼は四年生になってレギュラー争いに食い込みましたが、いつもあと一歩のところでレギュラーになれませんでした。
ある日のLINEで「次の全国がかかった試合は応援に行くね」と送りました。
すると「絶対にレギュラーとるしかないやん」と返事がきました。
そして全国大会がかかった大切な試合で、ついにレギュラーで出場することができました。
いつもスタンドで一緒に応援していた彼が打席に立つ姿は、踊る事を忘れてしまうほど輝いて見えました。
しかし、試合の結果は負け。彼は涙の引退を迎えました。
試合後「かっこいい所を見せれなくてごめん。四年間応援ありがとう」と言われました。
結果は負けでも四年間の努力を実らせ、最後にレギュラーを掴んだ彼はかっこよかったです。
付き合うことができなくても、頑張っている彼を応援し続けた四年間は私にとってかけがえのない青春です。
written by 恋エピ公式
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