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あの日の向日葵のような笑顔に心を奪われました

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元になったエピソード

これは私が高校生の時のお話です。私には高1の秋からずっと憧れている先輩がいました。

とは言っても相手は他校(しかも男子校)。
1度友達に連れられて行った文化祭でお会いしただけで、あとはLINEでのやり取りだけの関係。

そんな薄いつながりでしたが、顔は端正で言葉遣いも(びっくりするぐらい)丁寧。
志望校は有名国立大学で、そう言われても納得してしまうくらい頭の回転が早く話も面白い人でした。

そして何よりも初対面の時、夕陽を背にニコッと微笑んだ笑顔が、まるで向日葵が咲いているようで、私が今まで見た中で最も綺麗な笑顔だったので、私はひっそり一目惚れしていたのでした。

LINEでのやり取りを続けて2年が過ぎようとしていた高3の夏。私は選択した授業が同じだった他クラスの男の子に告白され、その時自分がフリーだったこともあってOKをしました。
その日の帰り道、例の彼と約2年ぶりにお会いする約束を数週間後にしていたのを思い出した私は彼に「実は〜〜というわけで他の人とお付き合いをすることになったのですが、もし彼氏持ちの女と遊ぶのが嫌だったら今回は取り止めましょう」と持ちかけました。

すると普段は絶対に電話なんかしてこない彼からいきなり電話が!
びっくりした私は「いかがされましたか?」とメッセージを送りましたが彼は「電話で話がしたいのです」と言うのです。

何かまずいことでも言ってしまったのか、怒っていたらどうしようとドキドキしながら電話に出ると「貴女はその人のことが好きなのですか?」と。

「いえ、そういう訳では無いです」と言うと
ホッとしたような声で「貴女が誰かと付き合うと聞いて、初めてそれは嫌だと思ったのです。」
「そんな男じゃなくて、俺ではダメですか?」

……まさか、そんなこと。だって2年間、私だけがあなたをずっと好きなんだと思って、叶わない恋だって、それでもいいと思っていたのに!

涙を堪えて「もちろん、こんな私でよければ、どうかお願いします」と返事をしました。
それから花火大会や美術館巡り、カラオケや遊園地など色々なところに2人でデートしました。

残念なことにあまり長くは続きませんでしたが、それでも私にとっては彼との日々は一番大事な思い出で、やっぱりあの日見た向日葵のような笑顔を超える笑顔の持ち主には未だに出会えていません。

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written by 恋エピ公式

マンガ作者

いちかわはるな

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