もう数年前の話になりますが、当時23歳の私はある携帯販売会社に就職しました。
初めての接客業ということで緊張していたことを覚えています。
入社当時、皆でにこやかに自己紹介などを行っていたなか、
バイトの大学生の男の子一人だけちょっと冷たい印象で、自己紹介も至って簡素でした。
そんな年下の彼に対する第一印象はあまり良くなかったのですが、
私がしてしまった契約のミスやお客様のクレーム対応などをさり気なくフォローをしてくれて、
少しずつ少しずつ彼に対する印象が良くなっていきました。
また、ふと見せる笑顔が可愛いことにも気付いてしまい、毎日彼のことを考える時間が増えていきました。
お客様のクレームで私が泣いてしまった時も、少し困った顔で笑いながら、大丈夫だよと慰めてくれたのは彼でした。
ある日の仕事帰りに思い切って彼を食事に誘った所、
なぜだかびっくりした様子の彼は少し照れながらも了承してくれたので、そのまま近所の居酒屋へ。
お酒も進み口調も砕けてきた所で、入社当時は何故あんなに素っ気無かったのか聞いたところ、
可愛らしくはにかみながら、一目見た時から気になっていたけれど、
うまく言葉が出ず冷たくなってしまったことを話してくれました。
だから今日誘ってくれて本当に嬉しいと、そう話しながら私の手を握り、
真剣な表情で私を好きだと目を見て伝えてくれました。
急に耳まで真っ赤になった彼の顔色や、不安げに揺れる彼の目が可愛くて、そのままお付き合いをしました。
今でも彼は不器用な所も多く、すれ違いから喧嘩をしてしまうことも多いのですが、
ギャップが可愛いはにかみ屋な彼と今日も楽しく日々を過ごしています。
written by 恋エピ公式
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