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私なりの方法で彼を笑顔にしたい

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元になったエピソード

今年の春、大学4年になった私には一つ上の彼氏がいます。
彼も私と同じ学部の先輩で2年前に交際し、今年遠く離れた場所に就職しました。

遠距離恋愛の経験がない私にとってはとても寂しく、それは相手にとっても同じようで、寂しさを掻き消すように毎日のように電話をしています。

社会人1年目の彼の職場はとても忙しく、睡眠時間が日に日に減ってきていました。そんな姿を見るのはとても辛く、何も手伝ってあげられないのが本当に悔しいのです。


ある日彼が職場で軽いミスを犯してしまい、仕事終わりに落ち込んだ様子でメッセージを送ってきました。
私が明るく返信しても彼はそんな気にはなれないと言った感じでした。

まだ学生の私には職場の様子や忙しさなどは分かりません。彼の辛さをわかってあげることもできません。いつも私の笑顔の源になってくれる彼を励ます方法が分からず、元気のない彼のメッセージを「そうなんだ」の一言で返してしまいました。

メッセージは既読がつくだけで、彼からの返事はありません。

見知らぬ土地で、新しい環境で、初めてのことばかりで、苦しい思いをしている彼に私は何を言えるだろうか。


しばらくして、私は彼の職場の話題に触れるでもなく、慰めるわけでもなく、自分の変顔写真を彼に送りました。

するとすぐに返信が届きました。
「なにしてるのw」
「可愛い」
「本当に可愛い」

「今、すごく抱きしめたい」


突然、元気な声をした彼から着信が届きました。私たちはいつも通り面白可笑しい話をして、しばらく電話をしていると、彼が「なんであの写真送ってきてくれたの?ありがとうね、すごく元気出たよ」と言ってくれました。

変な言葉を繕うよりも、私は私なりに、一緒にいた頃のいつもの私みたいに振る舞えばいいんだと、なんだかとても嬉しく感じました。

彼が落ち込んだ時は、私が彼にしてもらったように、自分なりのやり方でたくさんの笑顔を届けてあげようと、精一杯私が彼の支えになるんだと、そう思いました。


すごく抱きしめたい、と言うメッセージを見て淋しくて淋しくて涙が出てしまったというのは内緒の話。

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written by スナネコ

マンガ作者

咲紅

女性 投稿マンガ数 6

咲紅(さく)と申します! フリーランス漫画家兼イラストレーターで活動中です。 Twitter、インスタで創作作品投稿しています。 エッセイ漫画も連載中ですのでぜひご覧ください! 漫画イラストのお仕事依頼募集中です、 ご依頼はどのようなものでもお気軽にお問い合わせください♪

エピソード投稿者

スナネコ

秘密 投稿エピ 9