一眼見ただけで恋に落ちました。
日差しが強くなりワイシャツで過ごす日も多くなってきた高校1年生の全校集会で16歳の私の胸は大きく音をたてました。紹介された教育実習生たちの中で、体育担当の色が白く綺麗な顔立ちの22歳のI先生に一目惚れをしたからです。I先生は私のクラスの担当実習生になり毎日朝礼をしてくれていて、笑顔がクシャッと可愛い先生です。
私は、あまり真面目ではなく今までの彼氏はただ一人でいたくないから付き合う感じで、私はこれが初恋だったのかもしれません。
2週間の教育実習中生徒として『仲良くなれたらそれで良い』と思っていて高校生なんて運命とか信じて『学校以外でまた会えたらその時この気持ちを伝えよう』とか思ってたんです。教育実習も終わり、思い出に写真を一緒に撮ってもらいました。
セミの鳴き声に起き家でアイスを食べ過ごす夏休みに、ショッピングモールに行きそこでI先生に会えました。恥ずかしながら運命だと信じました。I先生も私を覚えてくれていて、会えたら絶対連絡先を聞こうと思っていて、『I先生お願い!連絡先を教えてくれませんか?』と言っていましたw運命を信じて想いを伝えるなんて勇気が私にはなかったからせめて繋がりをなんて思ってました。I先生はクシャッと可愛い笑顔を見せながら「仕方ないなぁ。誰にも教えてもらったとか言わないでね?」と教えてもらえました。
その後もなんとなく、1日の出来事を報告したり、学校行事の話をしたりとなんとなく連絡を取り続けていました。
肌寒くも少し心躍らせる2年生になったばかりの始業式の後に私の胸はまた大きな音をたてました。そこにはI先生が居ました。「実は教採落ちちゃって、非常勤だけど講師として今日から学校に居るよ!ただ、今までみたいに連絡は取れないけどね。」とまたクシャッと笑顔を見せてくれました。私の居るクラスに来ることはないけど、先生のいる体育実習室を通って喋れそうな日は喋る日々を過ごしていました。2年生になってまた会えたんだから今度こそ想いを伝えようと決め、私は先生に想いを伝えました。『初めて見た時から好きです。結婚してください!』っあれ?と自分で思った時には先生は「ふふっ」っとクシャッと笑顔を見せながら「そんなに想ってくれてありがとう。でも、結婚はできないよw卒業しても同じ気持ちだったらまた同じ事をいってくれる?」って言ってもらえてそれだけでも嬉しくて、私は『絶対言います!約束ですよ!』なんて言って、卒業までなんて直ぐだ!と浮かれて日々を過ごしました。殆ど毎日会えるし、それだけでも幸せを感じて。
タンポポが綿毛へと変わり、何事にも高校生活最後になる1年間、高校3年生になった始業式。「今年からこの高校の体育の教員になる〇〇です。」とI先生がクシャッと笑顔で言いました。『あぁ、卒業して本当に付き合えるのかな。今年も先生と連絡とれないんだ。』なんて私は思いながらも、最後の高校生活をおくり、I先生とも過ごせる行事毎には私は嬉しくてはしゃぎまくりで満喫しまくりましたw
歌声の響く体育館と涙を浮かべる母におめでとうと言われながら、長かった私の高校3年間は終わりをつげました。I先生に『私、今日で卒業だよ?』と言い、でも先生は「3月31日までは高校生です。」といわれて高校をあとにしました。
大学受験結果を母とポストを見ながら過ごし、郵便受けに入れられる大きな封筒に期待を寄せ宛名を見て開封し同時に合格の文字に涙を流し、嬉しさと大学への不安I先生への想いを胸に抱えながら3月31日まで過ごしました。
桜が蕾から花を咲かせ柔らかな香りと共に新しい一年が始まる4月1日。私には待ちに待った2大イベント、入学式とI先生への告白!入学式が終わり、I先生に2年ぶりにLINEを送りました。『お久しぶりです。あの時の約束覚えてますか?』と。I先生は、仕事と部活が終わった夜に「久しぶりだね。覚えてるよ?」と返事をくれました。私は、LINEではなく、直接会ってこの気持ちを伝えたいと思い『いつでも大丈夫なので、会えませんか?ご飯でも一緒に食べながらお話がしたいです。』と伝え、その週の日曜のお昼から会える事になりました。
春らしいブルーに白の花が描かれた膝丈のワンピースに少し厚手のカーディガンを羽織りショートブーツを履き、背伸びし過ぎず少し大人っぽい服装で出掛けました。I先生は車でLINEで伝えた私の家の近くまで迎えにきてくれました。お昼ご飯を食べて、私の高校の時の話を色々として…私は真剣な顔をして先生の方を見ました。『先生?私の話聞いてくれる?』先生はクシャッとした笑顔から真面目な顔をして私の方を向いてくれました。私は続けて『高校生の頃に一度言ったけど、卒業して大学生になっても先生のことやっぱり好きです。付き合ってください。』と言いました。先生はクシャッと笑いながら「結婚してください。じゃなくていいの?」とからかいながら「結婚も視野に入れたお付き合いだねw本当に僕でいいなら付き合って?」と先生が言ってくれて付き合えました。嬉しくて嬉しくて涙が少し出ましたが、沢山の日々を先生と過ごし今私は大学4回生になりました。
この話の続きをまた話せたらいいなと思っています。読んでいただきありがとうございました。
written by いのり
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