白衣を着た変人先生との恋

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元になったエピソード

高校3年生の春。
産休に入る先生の代わりに異動してきたのは白衣を着た細長い先生だった。
お世辞にもかっこいいとも言えない、ただの虫好きの変人だった。
授業はつまらない上に分かりずらいのであまり好きではなかった。
部活を引退してダラダラとした日々を過ごしていたある日パソコン音痴の私を先生は助けてくれた。ちょっといい人に昇格した。
好きなアニメが一緒だとわかった。興味を持った。
そして気がついたら好きになっていた。
いつもギリギリに学校についていたのに朝先生に会うために1時間も早く学校に行った。
見つけたらダッシュで駆け寄っていた。
周りに知られたが、みんな応援してくれた。
担任にも知られたが、何故か応援してくれた(そこは止めろよ先生として…)。彼いわく話す度「○○のことよろしくね〜」と言われていたらしい。
先生との仲も深まりこちょがしあったり、ふざけあったり毎日のようにしていた。
私は少しでも記憶に残るようにと生物だけ勉強した。学年1位2位をずっと取り続けた。
センター試験でも生物は8割を越え褒めてもらえた。
バレンタインの日私はみんなにあげたのとは別に「意味があるから」と言ってキャンディをあげた(あなたに恋をしています)
週1登校に入っていたので、1週間のもどかしい日々を過ごした。どうやら英語の先生に頼って解決したらしい。
それでも先生は普通に話してくれた。
卒業式前日、「もう卒業だから…」と少し脅し(と言ってもsnsのフォローうんぬんみたいな軽いヤツ)をしながらLINEを交換してもらった。
卒業式、私は告白出来なかった
卒業してからもダラダラとLINEは続けていた。
ホワイトデーの日「ホワイトデー用事したんだけど…」とLINEが来た「離任式まで待てない!」と次の日取りに行った。貰えたのが嬉しくて嬉しくて
離任式前日、私はバイトで学校に行っていた。放課後遊びに行ってもいいかと聞き遊びに行った。
帰り際「明日先生にこくってもいい?」と聞いた。「それって予約するものなの?(笑)」と少し照れながら言われた。
離任式の日、私は振られる覚悟は出来ていた。先生が望めばLINEも切る覚悟が出来ていた。職員室の前で怖気づいてる私の背中を友達が押してくれた。進路資料室に2人きり。私は「知ってると思うけど、先生のことが好きです。無理なのは分かってるけど付き合ってくれませんか?」と言った。絶対に「ごめん」と返って来ると思った。しかし先生は、「とりあえずあなたが社会人になるまで待
ちます。短大で2年間過ごして立派な社会人になってください。今まで通りLINEをしてもいいです。異動先とあなたの大学も近いからあってもいいです。立派な社会人になってください。」と言って頭を撫でてくれた。
この時から早くも半年程たち大学にも慣れてきました。
今では、呼び方が「先生」から「○○くん」に変わりました。
先日、先生のいる学校の文化祭に大学の友達と遊びに行きました。先生との関係を友達に話すことは出来ませんが、久しぶりに会った先生は相変わらず細長くて口が悪かったです。
私は短大で、ある専門職を目指しています。
大変なこともたくさんあります。
LINEが半日経っても帰ってこないことも稀にありますが、たまに先生が言ってくれる「○○のこと好きだよ」の言葉で疲れが吹っ飛びます。
あの時前任の生物の先生が産休に入らなかったら、もし助けてくれたのがほかの先生だったら。私が、インターハイに行って引退が遅かったら好きになることはなかったでしょう。先生に出会えたこと、好きになれたこと、好きになってくれたこと、全てが奇跡で運命だったと思います。
彼氏いない歴=年齢の私と彼女いない歴=年齢の先生ですが、私が早く憧れの専門職について、社会人になって、先生との関係が発展していけばなと思っています。

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written by イレイザー