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無くしものはどこですか?~弓道部の思い出~

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元になったエピソード

私が高校一年生の頃、一つ上の部活の先輩に片思いをしていました。
弓道部に所属していたため、部活中はあまり話すことはできないけど、いつも無表情な先輩が部活終わりに先輩が友達とはしゃぐ姿がとても好きでした。
先輩と少しでも近づきたくて、大会前の応援LINEは欠かさず、部活のことで聞きたいことなど用事を見つけては先輩にメッセージを送っていました。
そんな些細なアプローチを続けて数カ月、夏になり文化祭の時期になりました。
全部で3日間ある文化祭を楽しみ次の日、私はとあることに気が付きました。
いつも携帯につけていたストラップが無かったのです。
そのストラップは友達からもらった物で大切にしていたのですが、切れてどこかに落ちてしまったようでした。
前日は学校の校庭で花火が行われそこに見に行っていたためそこに落ちてたらもうみつからないかも……と思いながら探しに行ったのですがやはり無く、友達にも相談して学校中を探し回っていました。
その日の部活おわり、先輩と話す機会がありこのことを伝えると先輩は「ふーん、そうなんだ」といつものように無表情な感じで返事をしました。
そうだよね、あんまり興味ないよねと、少し残念に思いながらも先輩と話せたことを嬉しく思いつつその日は帰りました。
次の日私はもうストラップは見つからないと諦めかけており、何気なく一日を終え部活に向かいました。
女子部室に荷物を起き、袴に着替えて射場に向かっていると少し後ろからおーい、と呼ぶ声がして振り向こうとしたら両手で目隠しをされました。
誰!?と、少し驚いていると手がどかされ上を確認することができました。
そこには上から私を見下ろしている先輩の姿がありました。
突然のことに私は顔を赤くしながらも先輩にそれがバレないようにどうしたんですか?と聞くと先輩がポケットから何かを取り出し私に差し出しました。
受け取るとそれは、あのストラップだったのです!
驚きながらも先輩にお礼を言い、どこで見つけたのか聞くと秘密と言われ先輩はそのまま射場に駆けて行きました。

この後、しばらくして先輩と付き合うことになり当時のことを聞いたら休み時間、掃除が終わった後などとにかく校庭を探し回ってくれていたようです。

これが私の胸キュンエピソードです!

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written by まろ