付き合って何年かの記念日に旅行に行った時のことです。
その旅行先は浴衣を着て外湯を巡りながら観光するというのが有名な場所でした。
私たちも旅館で夕食を食べた後、浴衣を着て外湯巡りに行きました。
車の送迎時間もあって2時間半しか観光する時間がなかったのですが、7つある外湯の内2つは入ろうということになりました。
2つ温泉に入ってお土産を見たり色々していたら、1つの温泉に入る時間は短くて、浴衣を脱いだり帯を締めたり、ばたばたしてて少し私は疲れてしまいました。
送迎時間が迫ってくる中で彼氏が「せっかくやしもう一つ温泉入って帰ろう」と嬉しそうに言うので、私も「せっかくやしな」と思い、いいよと言って3つ目の外湯に入りました。
けれど私の疲れがピークにきてしまい、外湯を出てから彼氏に、
「次はこんなばたばたした入り方したくない。疲れた」と思った気持ちのまま言ってしまいました。
いいよと言ったにも関わらず上がってから嫌と言ったものですから、そこから旅館までの帰り道とても雰囲気が悪くなってしまい、沈黙のまま部屋に着きました。
さすがに私が悪いと思い、部屋に入ってすぐ謝りました。
すると彼氏も、「俺に合わせてくれようとしてくれたんやんな。俺こそごめんな。しんどかったのにありがとうな」と抱きしめながら言ってくれました。
単純かもしれませんが、その瞬間この人が彼氏でよかったなぁと感じました。
written by 恋エピ公式
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