「ちょっとだけ」好きだよ

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元になったエピソード

私が高校2年生の時のお話です。
クラスの女子の仲はすごく良好で、仲良い子はたくさんいましたが、その中で趣味が合いよく話していたNちゃんという子がいました。初めて話した日は物静かでおしとやかな子というイメージでした。私とは正反対?で合わないタイプかな〜とか思ったりしていました。しかし本当はすごく変わった子で次の日には「○○(私)おはよう!いい天気だね!」と急に元気な子に。昨日は人見知りしてたけど今日はもう友達!と言われたのを覚えています。
Nちゃんは変わった子だけど話すと面白くて、休み時間や移動教室など割と一緒にいました。笑顔が素敵でみんなから好かれていました。
そんなNちゃん、2学期に入ってから私へのかまちょが激しくなってきて、、。朝会うと「おはよう!今日も可愛いね。」お昼休み話していて話題が尽きたら「○○、好きだよ!!」「○○、いい匂いするね!」帰る時「明日も○○に会うために頑張る!バイバイ!」(帰る時のやつは数回ですが、それ以外はほぼ毎日)
嫌なこと言われてるわけではないのでまあいっか?と思い、適当にスルーしていました。しかし、友達から「Nちゃんがそれ言ってるの○○に対してだけだよ笑」と聞き、びっくりしてしまいました。Nちゃんは私がほかの友達といるとそういうことをあまり言わないので、ほかの友達とよくいるように...つまりNちゃんと1対1で話すことを避けるようになりました。
そんなこんなで3学期も残りわずかになった頃。Nちゃんが転校するということがわかりました。修了式の日、みんなでお別れ会を開きました。
終わってから帰ろうとするとNちゃんが一緒に帰ろうと声をかけてきました。最後だしと思い、私は了承しました。
学校を出てすぐ、私とNちゃんの帰り道は分かれます。分かれ道に来た時少し立ち話をしました。久しぶりにNちゃんと1対1で話しましたがやっぱり趣味がすごく合って、もう会えないのかと思うと少し寂しくなりました。
でもずっとそこにいるわけにもいかないので、私は「Nちゃんバイバイ元気でね、向こうでも頑張って」 と声をかけました。Nちゃんからもバイバイと返してもらったので、背を向けて私が歩き出した時、Nちゃんが「○○!」と声をかけてきました。
振り返ると「...ちょっとだけ、好きだよ...」と。
それが私が見た最初で最後のNちゃんの泣き顔でした。

その後すぐNちゃんは走って帰ってしまいました。私も追いかけることもなくその日は終わりました。結局Nちゃんの涙や "ちょっとだけ"という言葉の真意は分からずじまいです。
ただ今度どこかでNちゃんと会った時はまた趣味の話で盛り上がりたいなと思っています。

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written by カエさん

マンガ作者

雛田あゆこ

女性 投稿マンガ数 5

主にInstagramで活動をしております。カップルエッセイでは「ひぃちゃん」として活動しております。他にもオリジナル漫画を描いています。絵を描くのが大好きです!よろしくお願い致します。 オリジナル漫画投稿垢→@meteo.r0

エピソード投稿者

カエさん

秘密 投稿エピ 2