大好きな先生へ、ありがとうを込めた手紙

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元になったエピソード

私にはとても大好きだった体育の先生がいました。
その先生と出会ったのは中学2年生の着任式。最初は「カッコいい先生」の1人だと思っていました。しかし、だんだん関わっていくと先生の何から何まで私のどタイプでした。
高い身長、ちょっと低い声、優しくて周りに気配りができる性格、少し汚いけどとても丁寧な字、言葉遣い、運動神経がいい、頭がいい、笑うとクシャってなる顔、あと左利き。私にとって先生は運命の人だと思うくらい。
その先生は成績の出来とかで生徒を見下したり、馬鹿にせずきちんと1人1人で見てくれて、接してくれて…。「おはよう」って向こうから言ってくれたり、何かあったらすぐ「ありがとう」って言ってくれたり、本当に大好きでした。その先生がいるだけで私は毎日頑張ることができました。
しかし、元から実るわけない気持ちです。1年後、その先生は私の好きだった社会の先生と結婚しました。それを聞いた時、本当に立ち直れませんでした。ですが私の好きな先生同士が結婚したんだからいいだろう、と毎日毎日自分に言い聞かせていました。
そうしているうちに私は卒業する時期になりました。気持ちは伝えられなくても、辛いときも先生のおかげで私は学校に行けていたので感謝を伝えたいと思い、手紙を書きました。返事は来ないと思っていたらなんと返事をくれました。それも私が好きなトイ・ストーリーの便せんで。
手紙で先生は「〇〇が先生の授業を真剣に受けてくれたから今の先生がいます。ありがとう。」と書かれてました。涙が止まりませんでした。お礼を言いたいのはこっちなのに先生からありがとうって言われたら胸がいっぱいで何も言葉がでず、しばらく泣いていました。

私は今こうやって体験談を書けています。書けるようになったのも、先生が教えてくれたこの大切な気持ちを1人でも多くの人に伝えたいから。

ありがとう、先生。

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written by なん