片想い中の彼女はかなり鈍感で少々天然とゆう噂だった。
僕はチャンスがあれば 話しかけた。ふた言三言、何気ない話。その努力?の積み重ねで 普通に話せるようにはなっていた。
でも彼女にはクラスメートの1人に過ぎないようだった。
ある日卒アルの写真の一枚に、教室でユルい集合写真を撮ることになった。教室の真ん中に椅子が何個かある。目立ちたがり屋は椅子の上へ急いで陣地取り、他はその周りに立っていた。僕は椅子の上に立った。ふと彼女を見ると、椅子に立ちたかったようだが 出遅れ諦めたようで 近くに立っていた。
僕はムリヤリ隙間を作り「ここ空いてるよ」とドキドキしながら声をかけてみた。
彼女は少し嬉しそうな顔をして僕の前の隙間に足をかけた。でも狭い隙間へなかなか上がれないでいた。彼女が諦めかけた瞬間、僕は無意識に彼女の肘を持って引き上げていた。
自分で自分の行動にビックリして心臓が飛び出しそうになった。
彼女も少し驚いた顔をして 「ありがと」と言った。
彼女のすぐ後ろで ドキドキしたまま写真におさまった。
その後アレコレあって、彼女は本当の彼女になった。僕の最高のアピールの、あの時の事を聞いてみた。
「え?そうだっけ?」
…彼女は本当に鈍感だった。
written by まろお
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