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笑顔で話せる、その日まで。

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元になったエピソード

中学生の頃、わたしには好きな人がいました。
その人とは中学校から同じ学校になって初めてできた他の小学校の友達でした。
入学してすぐに話すようになってそれからは、学校でもLINEなどでもよく話していました。
何度席替えをしても絶対に話せるような距離の席になる彼に対して、特別な気持ちを持つのにそんなに時間はかかりませんでした。
けれど、中学1年の終わり頃、彼に彼女ができたことを知りました。
彼はわたしに嬉しそうに幸せそうに彼女の話をしてきました。とても辛かったけれど、少しでも彼の近くに居たくて、内心思ってもいないような「よかったね」や「幸せそうじゃん!」なんてことを言っていました。
中学2年になっても3年になっても彼とはクラスが離れることはなく、席もほとんどが隣や前後左右。こんなにも一緒がたくさんなのにどうしてわたしは彼の隣には居られないんだろうと、いつも心の中で思っていました。
そんな状態で高校受験も終わり、中学卒業が迫って来た頃、いつものように彼とLINEをしていると急に「俺、1年の頃お前のこと好きだったよ」というメッセージが来ました。
正直なんて返せばいいのかわかりませんでした。もし、1年生の頃、私の気持ちを伝えていれば今、彼の隣に居たのは1年の頃から付き合っている彼女ではなくて、わたしだったんじゃないかなんて思いが溢れてきました。
彼女が居た彼がなぜそんなことを言ってきたのかはわかりません。彼女がいるのに最低!とも思いました。
彼はわたしの初恋で、そんな彼を3年も思い続けてその気持ちを伝えることも叶いませんでした。
でも、彼のおかげでわたしの中学校生活は確かに楽しくてキラキラと輝いていました。
高校生になった今でも彼とは連絡を取り合っていますが、これから先も彼とわたしの道が交わることはきっとありません。
それでも、いつかまた彼に会うことがあれば、この頃の話を笑って話せるようになれたらなと思います。

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written by みゅん

マンガ作者

ふくみみ

女性 投稿マンガ数 21

ご覧いただきありがとうございます。 関西在住のフリーのイラストレーター。 ウェブ漫画の着彩や企業様の広告漫画を描いています。 文章を書くことも好きで、ラジオで朗読紹介していただいた経験もあります。 投稿サイト内では、ラジオドラマ化もしていただきました。 Instagramでは育児漫画を載せています。

エピソード投稿者

みゅん

投稿エピ 1