うた「あたし北山のこと気になってるんだよね」
私「……そうなんだ」
やっぱりそうだったんだ
うたの気持ちを聞いて頭の中が真っ白になった私は、返事をするので精一杯で、冗談の一つも返せなかった。
私「いつから気になってたの?」
うた「隣の席になってから」
私「……そうなんだ」
私「もしかしてこのこと、ハナにも相談してる?」
うた「うん」
私があの日2人に気持ちを話した時には既にうたも北山くんの事が気になっていたということになる。
さっきからうたと目が合わせられず、私はひたすら地面を見つめていた。
私「ユウくんに、チョコ渡したんだよね?」
うた「うん、渡したね」
私「……うたも隠し事してるじゃん」
うた「ハチと一緒だね?」
私「私はあの日すぐに話したよ」
うた「でも隠してた」
何分立ち止まっていたのか、途中で何人かの児童が横を通り過ぎて行き、少しずつ気持ちが落ち着いてきた。
私「っ、友達だけど、正々堂々勝負ね!私、うたにも譲る気ないから…!!」
決心してうたに告げると
うた「うん、私も負ける気ないから」
と、にこりと落ち着いた笑顔を返された。
続
written by ハチ
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