彼の言葉

コンテンツ名とURLをコピーする

大学時代のバイトでの恋愛話です。

大学から上京した私は、大学生活にも慣れだした頃から居酒屋でアルバイトをすることにしました。
そのアルバイト先には、同い年の女の子と1つ上の男の先輩がいました。2人は、初めてアルバイトをする私に優しく丁寧に仕事内容を教えてくれ
仲良くなった私達は勤務後には3人でよくご飯にも行くようになりました。

3人でご飯に行った何回目かの日、先輩が席を立った時に同い年の女の子からコソッと
「私、先輩のこと好きだから応援してね」
と告げられました。その時、私は
「うん。わかった、応援するね」
と答えたものの、どこか心の奥でズキッとするような、なんとも言い表せない感情が込み上げて来ました。食事から帰り1人になった時に
『やっぱり、私も先輩が好きだ。。。』
と先程の感情の意味に気付きました。

しかし、その後も彼女(同い年の子)には応援すると言った手前私も好きであることは言い出せず
また先輩への気持ちをどうにか無くすようにしようと、素っ気ない態度を取ってしまったり、好きな気持ちを抑えながら接していました。

そんなある日、先輩からバイトのない日に
「飯行こう!」
とご飯のお誘いメールが来ました。
私はいつものメンバーでの食事だと思い、
「○○ちゃん(同い年の子)にも予定聞いてみますね!」
と返信すると、先輩からは
「いや、今日は2人で行こう!」
と返ってきました。
いつにない感じに少し戸惑ったものの、2人で食事に行くことに…。食事中は、たわいもない話で盛り上り帰宅。私は
『やっぱり好きだな。。でも3人の関係が崩れちゃうからダメだよね。』
と自問自答を繰り返していました。
すると、先輩から電話が、、!
「無事帰れた?あのさ、さっき言おうと思ってたんだけど、目の前にしたらなかなか言い出せなくて…好きなんだ。付き合って欲しい」

私は一瞬、なにがなんだかわからず
「…?!え、今なんて…?」
そして、先輩はもう一度
「好きです。付き合ってくれませんか?」
と言ってくれました。とても嬉しい気持ちの反面、先輩を好きな彼女のことを考えるとどうしてよいかわからず返事に困っていると、先輩から思わぬ言葉が、、

「○○(同い年の彼女)が俺に好意を寄せてくれているのは知ってる。それが原因で答えに困っているのなら、○○との事は俺が必ず守るから。だからちゃんと考えた上で返事が欲しい」
と…

それから3日くらい自分の気持ちと向き合った上で
先輩に
「この前の返事…よろしくお願いします。私も先輩が好きでした」
とお返事をしました。
返事をした時に改めて聞いたのですが、先輩はどうやら私とアルバイトで初めて会った日から、気になってくれていたそうでした。

先輩のことが好きな同い年の彼女には、隠すのも嫌だったので2人でお付き合いすることの報告をきちんとしました。すると「でもまた皆でご飯行こうね!誘ってよね!」と明るく振る舞ってくれました。きっととても辛かったと思うのですが、そんな素振りを見せずに接してくれた彼女には感謝です。

その後、先輩とは数年のお付き合いをし就職を機に別れてしまったのですが
「俺が必ず守る」
というあの時の彼の言葉は今でも思い出すとキュンとしてしまいます。

written by 恋エピ公式

エピソード投稿者

恋エピ公式

秘密 投稿エピ 736

旧サイト運用中に公開した作品と、ご投稿いただいたエピソードを掲載しています。