俺が野球選手でお前はアナウンサー12

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水曜日

北「おぅ、松井大丈夫か?」

私「おはよう〜もう大丈夫!」

念のため火曜日も休んで5日ぶりに登校すると、私に気付きながらも何やらヒソヒソと話しているうたとハナ。

北「お前よかったのかよ?応援団。王ちゃんも一緒だったのに」

私「あ!やっぱり人気だったの?」

北「うーん、なんか…」

チラリとうたの方を見た後、北山くんが声を潜めて言った。

北「竹本が〝ハチは音読が得意だから放送係がやってみたいって言ってた‘’って先生に言ってた」

私「え、」

北「……やっぱ違うの?」

私「応援団がいいって、北山くんとも話したじゃん」

北「でも応援団は竹本と梅沢と林で丁度3人だったからすぐ決まっちゃって…てか、なんであのタイミングで風邪ひくんだよお前!運なさすぎだろ(笑)」

私「たしかに…!!係決めのこと普通に忘れてた」

北「変なやつ。まぁ、係は別だけど頑張ろうぜ!」

私「うん…」

他の子と3人でやりたかったならそれでいいのに、なんでわざわざ〝音読が得意だから”とかみんなの前で鼻につく言い方をしたんだろう。

少し恥ずかしいような、悲しいような気持ちでぼーっとしていると、見かねた北山くんから「元気出せよ!」と肩を叩かれた。

私「うん、ありがとう」


朝の会が終わって、うたとハナの元へ行くと

うた「ハチ風邪大丈夫〜?心配したよ〜?」

ハナ「……もう熱は下がったん?」

私「うん、もう平気。係決めの時はごめんね!私休んじゃったから」

うた「しょうがないよ。ハナとあたしは応援団で、林ちゃんも応援団なりたがってたから、ハチだけ放送係になっちゃったんだけど…ごめんね?」

私「あぁ、審判係にはしなかったんだね?」

うた「そうそうそう、やっぱり応援団やりたいね〜ってハナと話してて〜」

ハチ「……」

私「そうなんだ」

あんなに応援団嫌そうだったのに…

休んだ私が悪いけど

全く動揺することなく平気な顔で嘘をつくうたの顔を見ていると、苛々も悲しさもスッと消えて感情が無になった。

もう決定したことだから、気持ち切り替えて忘れよう。

私「あ…そういえば、王子くんも応援団なんだって〜?ハナだけずるい!」

ハナ「ごめんねハチ!王子くんと一緒にハチのこと応援するから♪」

私「私はそんな王子くんを応援しちゃうっ!」

ハナ「私も負けじと応援しちゃうっ!」

私・ハナ「あはははは!」

うた「……ハチが元気そうで安心した」

2人でけらけら笑っていると、黙って様子を見ていたうたがニコリと微笑んで呟いた。

チャイムが鳴り、うたとハナがそれぞれ自分の席に戻ると、ずっと隣で話しを聞いていたらしい北山くんが

北「やっぱ竹本ってこえーな」

と苦笑いしていた。


written by ハチ

エピソード投稿者

ハチ

女性 投稿エピ 30