臨海学校から数ヶ月後
2学期を迎え、席替えをした。
それぞれクジ引きで引いた番号の所へガラガラと机を移動していると
私「え、もしかして…」
北「は?また松井と同じ班かよ!」
私「しかも隣…」
机をくっつけて席に着くと
北「…王ちゃんじゃなくて悪かったな(小声)」
と言われたので、
私「ちょっと!やめてよ!」
と手を振り上げて叩くフリをすると
北「嘘うそ!あはは!」
と身を縮めながらイタズラっぽく笑う北山くん。
北山くんとはクラスが違う4年生の頃からクラブ活動(バスケ)で一緒だったが、その時は特別仲が良いわけではなかった。
学年関係なく、手を抜いたりルールを守らない人に厳しく、負けず嫌いで、いつでも全力でプレーする北山くんは、どちらかというと取っつきにくい印象だった。
王子くんの事が好きだということを打ち明けてから、まさかこんなに打ち解けるようになるとは…
北山くんと王子くんは普段はそれぞれ別の男子と仲良くしていたが、北山くんは休み時間や授業終わりにわざわざ王子くんに絡みに行き、自分の席へ連れてきては隣にいる私も交えて会話をするなど、何も言わないけれど私が王子くんと話せるようにかなり協力してくれた。
続
written by ハチ
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