2人だけの秘密の空間

コンテンツ名とURLをコピーする

(わ、かっこいい…!)

営業職の私は、いつも営業先でお昼時に会う男の子に一目惚れしました。
ちょっと気だるげで、近寄り難い雰囲気でしたが、思い切って話しかけてみました。

「は、初めまして!これからよろしくお願いします!」
すると、意外にふにゃっとした可愛い笑顔で
「うん、よろしくね」と照れながら言ってくれました。

同い年だったので気軽に話せて
社用のスマホでメールのやり取りもしていました。

少しずつ仲良くなった私達は、休日にこっそりご飯に行く約束をしました。
穏やかな彼の話や気遣い、優しさはとても心地よかったです。

ですが、そのご飯に行ったことが営業先の他の職員さんにバレてしまい…からかわれてしまった彼は恥ずかしいのか嫌気がさしたのか、あまり私と話してくれなくなりました。
(うぅ…嫌われちゃったかな…)
(せっかく仲良くなれたと思ったのに…)

ところが、その1週間後。
エレベーターで降りようとする私の元へ、彼がやってきて
「下に降りるよね?」
「え、あ、うん…」
(わざわざボタン押してくれるために…?優しいけど…)

エレベーターに乗ろうとしたら、何故か彼も一緒に乗ります。
(え?!なんで?!)
(もうすぐ業務に戻る時間なハズ…)
「えっと、下に用があるの?」
思い切って聞くと、彼は照れながら
「いや…別に」とそっぽ向きながら呟きます。
なんだか恥ずかしい空間に私も黙り込んでしまい、エレベーターから降りると…

「明日の夜、空いてる?」
「え?…うん」
「なら、空けといて。…一緒にご飯行きたい」

思わぬ、彼からのお誘い。
嬉しくなった私は勿論yesと即答。

「もしかして、わざわざそれを言いに下まで降りてきてくれたの?」
「…だって、他の奴に見られるの、恥ずかしいからさ」

恥ずかしそうに言う彼の顔、とても可愛くて。
それでも話そうと工夫してくれた事が嬉しかったです。

これから彼との2人っきりの空間を増やせるように、頑張ります!

written by さーや

エピソード投稿者

さーや

投稿エピ 3