イジワルなキミの甘いなぐさめ方。

コンテンツ名とURLをコピーする

「……っっ。ふ……っ、うぅ……」


大好きだった先輩にフラれ、泣きじゃくる声が校舎裏中に響きわたる。


ここなら泣き顔を見られる心配がない。


そう思って、この場所を選んだのに。


「やっと見つけた」


背後から耳に入るのは聞きなれた声。
反応して顔をあげれば──……


「夕真……くん、」


幼なじみの夕真くんとぱっちり目が合う。


もしかして心配して探しにきてくれたのかな、なんて。


「うっわ、ひっどい顔」

「……っっ、」


一瞬でも夕真くんに期待した私がバカみたい。


「……っ、……ほっといて……よ。
好きなだけバカにすればいいじゃん……。」


夕真くんは昔からそういう人だ。


フラれた私を笑うようなそんな人。


私の気持ちなんて、常に女子に囲まれてもてはやされている夕真くんには、どうせ一生分かりっこないんだ……。


「はぁ?ばーか、何言ってんだか」
「うぎゅ、!」


いきなり夕真くんにほっぺたを摘まれ、そのままむにゅーっと引っぱられる。


「泣いてるとこ見たらほっとけねーし。
つか、バカにする訳ないじゃん」

「……っ、なんで……」

「泣くほどお前にとって辛いんだろ?
それなのに貶して泣かせるバカがいるかよ。
告白したお前、俺はカッコイイと思うけどな」

「……っっ、」

「だから今日は気が済むまでたくさん泣け。
特別に甘えさせてやる」


ぽんぽんと頭に手を乗せる夕真くんの表情は、今まで見たことないくらいに優しくて。


いつもはイジワルばかりなのに優しく慰めてくれるそんな夕真くんの姿に、不覚にもドキッとする私がいた───。

written by :*✿ひめりぃ✿*:

エピソード投稿者

:*✿ひめりぃ✿*:

女性 投稿エピ 41

はじめてから1年目になりました!どうぞよろしくお願い致します…✿*:ふだんは創作活動をしています…✿*:あと、えっぴぃℒℴѵℯです♡* 〖 マンガ化 〗 ✽イジワルなキミの甘いなぐさめ方 ✽不良男子と恋の花が咲きました ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽雨が少し好きに思えた、この日の放課後 ✽先生がひとりじめ?みんなには秘密のクリスマス♡ ✽やっぱり、キミは甘くてずるい ✽センパイがチョコを受け取らない理由 ✽だまって、俺のカイロになってて ✽私と先生だけのスイートホワイトデー ✽甘ずっぱくて、キュンなふたりの両片想い ✽ふたりのとっておきの甘い仲直りで ✽ちょっぴりイジワルな甘えん坊カレシ ✽お菓子がないなら、キミをもらう ✽最悪なハロウィンになるはずが…!? ✽心臓にわるすぎる、キミの告白 〖動画 〗 ✽イジワルなキミの甘いなぐさめ方 ✽先生がひとりじめ?みんなには秘密のクリスマス♡ ✽センパイがチョコを受け取らない理由 ✽雨が少し好きに思えた、この日の放課後 ✽やっぱり、キミは甘くてずるい ✽私と先生だけのスイートホワイトデー ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽ふたりのとっておきの甘い仲直りで ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽甘ずっぱくて、キュンなふたりの両片想い 〖インスタ〗 ✽どうかこのまま夜を明けさせないで ✽先生がひとりじめ?みんなには秘密のクリスマス♡ ✽イジワルなキミの甘いなぐさめ方 ✽センパイがチョコを受け取らない理由 ✽だまって、俺のカイロになってて ✽やっぱり、キミは甘くてずるい ✽雨が少し好きに思えた、この日の放課後 ✽私と先生だけのスイートホワイトデー ✽甘ずっぱくて、キュンなふたりの両片想い ✽心臓にわるすぎる、キミの告白 とても素敵に仕上げて頂き、ありがとうございます!( ❁ᵕᴗᵕ )