後悔と思い出

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高校1年生の秋、なんとなくLINEを追加したことがきっかけで、とある同じクラスのサッカー部の男の子と仲良くなりました。彼とは私がコミュ障なこともあって直接話すことはあまりありませんでしたが、LINEでは他愛もない話をする仲の良い友達でした。

LINEでずっと話しているうちに、彼は私に「かわいい」「モテるでしょ」「女の子らしい」などと言った言葉をかけてくるようになりました。あまり男子にそんなことを言われることのない私は、これはもしかして、と思うようになり、気がつけば好きになっていて、クラスでも部活でも、なんとなく目で彼を追いかけていました。

彼を好きになったあとも彼とのLINEは続きました。彼の言葉はさらにエスカレートし、「目で追ってしまう笑」とか「私に(彼氏として)もらってもらお笑」とか「かわいいお嫁さん!」とか。

私の気持ちもどんどん強くなり、どうしようもなく好きになっていましたが、彼が私を好きだなんて確信が持てるはずもなく、気持ちを告げることができずにいました。
しかし彼からのLINEは急に途絶えがちになり、嫌われたのかと不安になりました。だけど私にはどうすることもできずただ日々が過ぎて行きました。

進級して彼とクラスがかなり離れてしまって落ち込んでいると、彼から久し振りにLINEの返信が来ました。スマホが使えなかったとのことでした。これからもしばらくスマホが使えない、と。

そこで私はここを逃すと彼との関わりがなくなってしまうと思い、決意を固めLINEで彼に気持ちだけを伝えました。
返事はいらない、との旨も伝えました。すると返ってきた返事はなんと、「1年生のときに言ってよ」でした。

1年生のときに、私が勇気を出していたら、もしかしたら付き合えていたのかもしれない。
あのとき私にかわいいとか彼女にしたいとか言ったのは本当に私を好きだったからなのではないか。
私はひどく後悔し涙を流しました。

あれから少し経った今でも気持ちは完全には消えていませんが、あんなに思わせぶりな言葉をかけてもらったあのときのことは思い出として大切に心の中にしまっています。

written by 恋エピ公式

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秘密 投稿エピ 736

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