2本のバラ

2本のバラ

私には付き合いの長い恋人がいます。
そろそろ3年。

友達のように明るく親友のように息の合う人で、お互いのことをよく知った仲です。
彼はとてもポジティブでいつも明るく元気で素直なタイプでいつもはボケ担当のような人でお互いにロマンチックなことは苦手な学生カップルです。

私も普段は同じくらい明るいのですが、一年ほど前に持病が発覚し、たまに発作が起きたり、倒れたりするようになりました。
内科治療しか出来ないため、生活していて不安なことがたくさん増えて、だんだん私の笑顔が減っていっていた時がありました。
そんな時彼にDisneyに行こうと誘われ、ずっとやりたかった制服ディズニーをして1日楽しみました。

お土産も買って園を出るとなった時に、彼が突然足を止めて繋いで手をぎゅっと握りました。
かばんからがさがさと何かを探し、ぱっと差し出したその手には赤い薔薇と白い薔薇が1本ずつ。

｢知らないだろ!!赤い薔薇の花言葉は"愛してます"。白い薔薇の花言葉は"あなたのために"。あとね、バラ2本の意味は"2人だけの世界"って意味もある。

愛情も尊敬も純愛もぜんっっぶ上手く伝えられなくて、ほら語彙力お前くらいないからさ(笑) でも、美女と野獣のビーストより愛が大きいってことでさ。安いけどさこんなで許して。こんな俺がお前を支えていけるか分からないけど、その前に俺は笑ってるお前が好きで、お前の幸せな笑顔を作るのは俺の仕事だと思うから!!｣と。彼が全部言い終わる前に大泣きでしたが、泣いてる私を慰めるように｢辛い時に無理しなくてもいい、不安だったら言えばいい。その代わり俺が全力で楽しませてあげるからまだまだ2人で笑っていよう。｣といわれまたも号泣。その時ばかりは彼が普段はいつもふざけてる自分と同年代の人とは思えませんでした。今は少し病状も良くなりつつあります。私の笑顔も戻って、また彼とDisneyに行く計画を立ててます。私は普段つんつんしてるので、あまり、彼の前で惚気けません。だから当時の泣き顔の写真を見ながら最高に幸せな笑顔が溢れていることは秘密です。

written by 恋エピ公式