席替えのときにくじ引きなのに何度も前後になる仲のいい男の子がいて、いつもからかってくるんですけど優しいところもあってちょっと気になってました。
彼が私の前の席だったときに休み時間になるたびに後ろをむいてくれて他愛もない話をするのが好きでした。
いろんな話をする仲ではあったのになぜか恋バナをしたことはなかったです。
それなのにある日突然いつものように後ろをむいて「俺好きな人いるんだよね。誰かわかる?」って聞いてきて。「分かんない。教えてくれるの?」って返したら「当てられたらね」と言う彼から「同じクラス」っていうヒントをもらったので自分のクラスの女子の名前を全部言ったのにどれも違うと言われてしまいました。「もしや男相手なの?」って聞いたら「それはねーだろ。1人うちのクラスの女子で言ってないやついるだろ。」って言われましたがその時は思いつかず「分からないから言いたくなったら教えてね!」って言ったのですが「お前には一生言えないかもしれない」って言われました。
そのあとは恋バナをすることもなくいつものような関係が続いていました。
ある日突然仲のいい女の子から「実は○○のこと好きなんだ」と彼が好きだと打ち明けられました。
それからというもの私も彼を気になってはいたのですが勇気を出して打ち明けてくれた友人のことを応援しなきゃと思い自分の気持ちに蓋をしました。
彼はたくさん話しかけてくれるのですが友人のことを考えるとそれも悪い気がして自然と彼を避けるようにしていました。
しかし結局彼は誰とも付き合うことなく、私達は卒業を迎えました。
卒業のとき学級委員だった男子と話していたら「そういえばお前結局あいつと付き合わなかったのか?」と聞かれなんのことかと聞けば「もう卒業だから言うけどあいつ毎回席替えのときくじ引いたあと俺のところ来てお前の前の席にしてくれって頼んできたんだぞ。俺優しいから変えてやってたのにあいつ告ってないのかよー。」と言うのです。
そのときにはじめて席替えが偶然じゃなかったことを知り、彼の好きな人を当てるとき私の名前だけ言ってなかったことに気づきました。
でも気づいた時にはもう遅く結局彼に思いを伝えることは出来ませんでした。
彼は地元に残り、私は県外に行きます。いま思いを伝えるのもなんか違う気がして、すごい魅力的な女性になって2年後の成人式のときに「実はあの時私も好きだったんだ」と、たとえそのとき互いに付き合ってる人がいたとしても、あの時の自分のために伝えようと思ってます。
長ったらしくてすいません、私の青春です。
written by 恋エピ公式
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