彼とのはじめてのデートは六甲山の夜景を見に行くドライブデートでした。
その日、あまり体調が良くなかった私は、曲がりくねった山道で気分が悪くなるだけでなく、
夜霧が深くなっていくごとに、彼が道に迷ってしまうかもしれないし、
カーブのガードレールを見落としかけて、
あわや谷底へ転落してしまいそうになるといったトラブルにも見舞われてしまい、
到着するまでの小一時間だけでもハラハラ・ドキドキさせられっぱなしでした。
おまけに、山頂に到着しても、やはり霧が深いせいであまり夜景もキレイには見えず、
夜の山上の気温は急激に下がっていたため、身震いしてしまうほどでした。
彼が自分の着ていた上着を私に貸してくれたのですが、
お手洗いが近くなってしまい、不安な顔をしていると、
「トイレ行っとこうか」と彼の方から声をかけてくれて、ホッとしたことを覚えています。
あまりムードのあるようなデートらしからぬ展開となってしまいましたが、そのことが逆に思い出深いデートとなりました。
written by 恋エピ公式
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