大学生になるまでしっかりとした恋愛をしたことが無かった私ですが、
大学2年の秋、初めて彼氏と呼べる人が出来ました。
お互いに忙しかった中、数日おきに会って他愛も無いことを話し、今思えば純愛そのものでした。
しかしそれまで彼氏がいなかった上、
恥ずかしくて友人と恋愛話もろくに出来なかった私は彼にどう接したらいいのか分からなかったのです。
恥ずかしさが勝って誰にも相談できず・・。
会って楽しくお話するだけの日々でした。
そんなことが続いた矢先、彼が夜の東京タワーに誘ってくれました。
皆さんご存知の通り、タワーからの夜景はとてもロマンチック。
まわりのお客さんも良い雰囲気のお兄さん・お姉さんばかりです。
自分も大人な彼女を演じるべきなのか、どう振舞っていいかさっぱり分かりませんでした。
雰囲気にのまれて終始ドキドキが止まらなかった私は、
地上に戻るエレベーターに乗った瞬間とても安心して緊張から開放されました。
地上に降りたとき彼氏がさりげなく手を握ってくれたのですが、
驚きと恥ずかしさで困ってしまい、手を跳ね除けてしまいました。
彼が悲しそうにしていたのは言うまでもありません。
でもこちらも初めて手を握られたことでパニックで、
なぜ緊張モードだったあの時じゃなく、地上に降りた今なんだ!びっくりだ!と叫びたくなりました。
それから月日は経ちますが、未だに東京タワーが視界に入る場所に行くとその失敗と当時の彼への申し訳なさが思い出されます。
written by 恋エピ公式
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