リボンに想いをのせて

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私の高校の文化祭では、学年・クラス・男女ごとに全て色が違うリボンが配られていました。ほとんどの人はそれを腕に着けて楽しんでいるのですが、そのリボンを好きな人と交換するという、裏行事もありました。

私には、同じクラスに好きな人がいました。誰にでも優しくて、運動もできて、本当にかっこいい人でした。
文化祭の準備の時も、買い出しで重いものを積極的に持ってくれたり、車道側を歩いてくれたりと、ふとしたときに「好きだな」と、ずっとドキドキしていました。
しかも、私たちのクラスは仮装することに決まったのですが、なんと私とペアのキャラクターの仮装をしてくれることになったりと、文化祭の日が近づくにつれて好きが増していき、絶対にリボンを交換して欲しいとお願いしようと決心しました。

そして当日になりましたが、忙しすぎて話す暇もなく、文化祭は終わってしまいました。文化祭は楽しかったけど、リボンを渡せなかったことを後悔していました。

すると、途中まで帰り道が一緒だった彼が近づいてきてくれて「お疲れ様」と声をかけてくれました。
そこから文化祭のことを話し、いよいよ別れ道になったとき、私は勇気をだして「リボン、誰とも交換してない?」と聞きました。すると彼は「してないよ。…交換する?」と聞いてくれました。とてもびっくりしましたが、とても嬉しかったです。
そのあとクラスも離れてしまい、付き合うことはなかったのですが、今でもあのリボンは大切にとってあります。

written by ねこにゃん

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ねこにゃん

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