これは俺と愛妻の里奈の、馴れ初めです。
※名前は全て仮名です。
6月に入ったある日、俺(立花義之)はいつものように愛車のブルーのスポーツカーで出勤した。
タイムカードを押し、すれ違う会社の同僚たちと挨拶。
??「おはようございます、立花さん(^^)」
と、その時。
後ろから歩いて来て僕の横に並んだ女性が挨拶して来た。
(この声、宮田さんかな)
宮田里奈さんは俺の部署にいる、後輩の女の子。
真面目で責任感が強く、他の人がやりたがらないような事も黙々と頑張っていて、俺はそんな彼女を妹のようにかわいがっていた。
「おはよう…」
「…!!」
俺は挨拶しながら、思わず息を飲んだ…。
「…」
その若い女性は髪をヘアゴムでまとめただけの、ロングヘアのポニーテールから髪を切り、きれいに手入れされたショートボブになっていた。
ナチュラルメイクをして、水色のブラウスに白のスキニーパンツ。
さわやかで清楚な雰囲気の、とても可愛くて素敵な若い女性。
こ、こんなかわいい子うちの職場にいなかったはず。
でもこの声はたしかに…。
俺「えっと、もしかして宮田さん…⁉」
宮田さん「はい、そうです☆」
な、何だか別人のようだ。
ヤバい、ドキドキする…。
深川さん(事務の年配の女性)「あら〜、里奈ちゃんイメチェンしたのね♪すごい素敵じゃない♡」
「もしかして、好きな人がいるの?」
宮田さん「えっ⁉さあ、どうでしょうw」
俺「…」
意識してる男がいるのかな。
気になる…。
それからずっと俺は宮田さんの事を意識して、目で追ってしまった…。
「…」
宮田さんはデスクのパソコンに向かい、真剣な眼差しで仕事に打ち込んでいる。
(宮田さん、こんなに素敵な子だったんだ…。突然イメチェンして、どうしたんだろ…)
(それに改めて見ると、整った顔立ちしてるんだな…)
(本当にかわいいな。ずっと見ていたくなる…)
俺は思わず宮田さんの横顔にジッと見惚れてしまっていた…。
「ん…?」
俺の視線を感じたのか、こちらを見る宮田さん。
きょとんとした表情がかわいすぎる…。
「いや…」
俺は慌てて視線を落とす。
(こ、これじゃあただの怪しい奴じゃないか!)
どうしてしまったんだ、俺は…。
しっかりしろっ!
その後も彼女のことが気になってしょうがない俺。
昼休みはいつも同じテーブルで昼食をとりながらおしゃべりをしているけど、恥ずかしくてまともに宮田さんの顔を見られない…。
亜美さん「立花くん、こっち♪」
亜美さんの旦那さん「お疲れさま!」
仕事が終わり、ショッピングモールのフードコートで亜美さんとその旦那さんと会い、食事しながらおしゃべり。
亜美さんは高校時代からの女友達で、親友だ。
かなりの美人(映画「君の名は。」の奥寺先輩に似てる)だけど、不思議と昔から恋愛感情は全然無いんだよな〜。
それは亜美さんも同じみたい。
彼女はすでにイケメンの旦那さんがいるしw
ちなみに俺は旦那さんとも知り合いで、仲良くしている(^^)
3人で他愛のない話しをしていたその時…。
「お疲れさまです☆」
何と、宮田さんが現れて挨拶して来た…。
俺「お、お疲れさま!」
亜美さん「里奈ちゃん、お疲れさま☆一緒におしゃべりしようよ(^^)」
マジか…。
宮田さんは俺の左斜め前の席に座ったけど、やっぱり意識してしまう。
うぅ、恥ずかしくて顔をまともに見られない…。
こんなんじゃ、亜美さんにイジられるぞ(^^;
あっ、ちなみに宮田さんと亜美さんは俺経由で知り合い、仲良くなっていた。
亜美さんは宮田さんを妹のようにかわいがっているみたい。
「それでは、お先に失礼します(^^)」
宮田さんは俺たちより先に帰って行った。
ふぅ…。
亜美さん「里奈ちゃん、イメチェンしてすごく可愛くなったよね♡」
「ぶっちゃけ、どう思う⁉」
俺「なっ…⁉」
亜美さん「さわやかで清楚なあの雰囲気、立花くんの好みにドンピシャじゃない⁉」
俺「…」
「正直、意識しちゃったかも…」
真面目で責任感が強く、がんばり屋な彼女のことを気にかけていた。
たしかに「人としては好きで」、妹のような存在としてかわいがってはいたけど、地味な子で恋愛の対象ではなかった。
しかし、イメチェンしてまるで別人のように可愛くなった宮田さんを、俺は「異性として」意識してしまっている自分に気づいた。
そして後日、仕事帰りにふたりで食事する約束をしてしまった…。
〜続く〜
☆追記
これは後で聞いた話しだけど、里奈が俺に想いを寄せていることに亜美さんが気づいて、俺の好みに寄せたイメチェンをアドバイスしたらしいですw
ちなみに、僕は「君の名は。」の立花瀧くんに似てるってよく言われてますw
当時の里奈はショートボブの宮水三葉ちゃん似。
なので、僕の里奈が並ぶと「実写版 君の名は。」みたいになりますw
馴れ初めエピソード、次回もお楽しみに(^^)
written by TAKI
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大好きな愛妻とのエピソード、あと学生時代の思い出話しも書いてます。