好きじゃないなら、そんな優しくしないでください。②

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私の学校のスポーツ大会はすごく盛り上がり、先輩後輩関係なく楽しめます。私の出る競技はバスケです。中学時代はバスケ部に所属していたからです。それに、先輩は元バスケ部だったためもしかして見てくれるかなー、とやんわり期待していた自分がいました。ほぼクラスの女子は私が先輩のこと好きって知ってます。だから、校舎内で先輩を見かけたとき「S先輩、自動販売機んとこいたよー!」とか、よく教えてくれました。

「先輩と写真撮らないの?」
私は仲良しの友達に言われました。正直、自分もスポーツ大会先輩に近づいていいのかどうか悩んでいました。むやみに近づいていったら引かれる可能性だってあるし、このまま遠くで見てるだけだと何も進展しないし。
「S先輩優しいらしいから写真撮ってくれるよー!」
「だって、迷惑とか思われたくないじゃん・・・。しかも、あと2日でスポ体だし。」
もし1ヶ月前くらいから先輩と写真が撮れるってなっていたら可愛くなれるようにダイエットなどします。でも、あと2日だったんです。自分に自信がなくてどうしてもマイナスになっちゃうんです。
「大丈夫!なちゃん可愛いから!!ほら、せっかくS先輩と仲良くなりたくてインスタフォローしたんでしょ?だったらDMしなさい!!」
友達は私をぐいぐいと先輩と近づけようとしました。私も友達の圧に負けてしまい、勇気を出して先輩にスポーツ大会で写真を撮っていいかDMしました。その時は心臓が破裂してしまうんじゃないか、と思うほどバクバクしていて手は震えて・・・。
『2年2組の〇〇 〇〇といいます。
 急なDMごめんなさい。今週のスポーツ大会一緒に写真撮ってくれませんか?
 このことはなるべくほかの人に言わないでください!!』
とりあえず1つの大きい壁は乗り越え、私は先輩の返信を待っていました。もし、先輩から返信がなかったらどうしよう。急すぎて引かれて、インスタブロックされたら・・・。などとマイナスなことも考えていました。

そして、2時間くらい経ちスマホを見たら・・・。
『わかりました!
 内緒にしますね!!』
と、返信がきてました。ブロックされてない安心感とスポーツ大会で写真を撮るんだ、という緊張感で胸がいっぱいになりました。もちろん、友達にも報告しました。
「よかったじゃんー!!!がんばりなよ!!」
友達に背中を押してもらい、私はあと2日可愛くなれるようにすごく努力しました。ニキビ一つないようにスキンケアをして、1センチでも脚を細くできるようにコロコロして。一番自分でもキラキラしていた日だと思います。

先輩に私の顔知ってるか、と聞いたら、
『ごめん!!分からないんだ。
 スポ体の時俺見つけたら声かけて!!』
それに声かけるのが恥ずかしいから難しいと言うと、
『じゃあ、声かけて!!
 俺、目悪いけど耳なら良いから!あと、記憶力も良いからすぐ覚えれるよ!』
など、私に優しく丁寧に返信してくれる先輩に好きが溢れました。どうして、もっと早く先輩に言わなかったんだろう、と自分に軽く後悔していました。私のしょうもないDMでも先輩はなんでも答えてくれます。一生、この時間が続けばいいのに、って何回も思いました。

そして、スポーツ大会当日。  【続く】

written by なすの。

エピソード投稿者

なすの。

秘密 投稿エピ 17

はじめまして! 現役JKのなすの。と申します! 自分は今まで様々な恋をしてきました。 少しでも皆さんに伝わればいいなと思います。 ”♡”や”メッセージ”大歓迎です! 皆さんの恋が無事に叶いますように。