隣の特等席

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これは高校2年生の2学期のお話です。
文化祭の後、生まれて初めて彼氏ができました。
2年生で同じクラスになり、隣の席になって
文化祭の時、告白してくれました。

そんな彼は野球部で友達も多い。なので毎日忙しい!
私もテニス部で部活にかなり打ち込んでいたため
彼と顔を合わせて話せる時間は席に着いている時と
部活終わりの下校時間だけ。
2人とも自転車通学でしたが、家は反対方向だったため
優しい彼はわざわざ私を家まで送り届けて、
学校周辺まで戻り
普段の倍以上の時間をかけて家へ帰っていました。

そんな毎日を過ごしていたある日、
ついに来ました!席替えの日!
男女別でくじを引き、せーの!で移動です。
引いたくじの番号を確認して、番号の席へ移動すると…
隣の席にはなんと彼が!
「え〜!すごい!運がいい♡」なんて思いながら過ごし
3学期にある次の席替えまで楽しく過ごしました。

あっという間に3学期になり、席替えの日。
くじを引いて移動すると、またもや隣には彼の席が!
さすがに3回も偶然はすごいな…と思い、
一緒に帰りながら「3回も隣の席になるなんて運良すぎるよね!」と話しかけてみると
彼は笑いながら言いました。「実は友達にくじを交換してもらったんだ!」
なんと彼は私のくじの番号を確認し、すぐに私の隣の席の番号を持つ男子に声をかけ、くじを交換してもらっていたのです!
「隣の席ならたくさん話せるから、隣に座りたくて」
という彼は、結局3年生のクラス替えまで私の隣の席を譲ってもらい、隣に座り続けました。
休み時間に野球部の友達が彼の席に座り、私と少し話すだけで
「そこ俺の席〜!」と押しのけてヤキモチを妬く
そんな彼が、私は大好きでした。

彼とは社会人になってお別れしてしまいましたが、
優しくて少しヤキモチ妬きな彼をたまに思い出すと
初めて付き合ったのが彼でよかったなと幸せな気持ちになります。

written by まいな

エピソード投稿者

まいな

女性 投稿エピ 3