高校1年生の時に友達と文化祭委員会に参加しました。その時にある先輩に一目惚れしました。先輩は班のリーダーとして的確に指示を出し、問題が起こるとすぐに駆けつけて対応していました。ですが先輩とは班が違ったため直接話す機会はないまま文化祭が終わりました。
次の年私の学校は高校2年生が主導して行事を運営するので、文化祭準備期間中ずっとアタフタしていました。そんな中委員会を引退した先輩方が手伝いに来てくれました。その中にあの先輩もいて、私は先輩を見た瞬間忘れていた自分の気持ちを思い出しました。
文化祭の打ち上げで
「写真を撮ってもらってもいいですか?」と聞くと、驚いたような照れたような顔をして
「いいよ」と言ってくれ、その写真は私の大切なものになりました。
その後高校3年生は受験勉強のため自由登校となり、先輩と会える機会がなくなりました。打ち上げの時に撮ってもらった写真を見るだけの寂しい日々が続きました。
ですがある日下校中に駅で偶然先輩と会いました。お互い友達といたため話す事はできませんでしたが、私を見つけた時に今までに無い笑顔を見せてくれました。正直私を覚えてくれているか不安だったのに先輩の眩しい笑顔が不安を打ち消してくれました。
自分の気持ちを再確認した私は先輩の卒業式の時に勇気を出して連絡先とボタンを貰おうと友達と計画を立てていました。ですが、コロナが流行しその対策のため在校生の卒業式参加が禁止されてしまいました。
あの駅で出会った日を最後に先輩と会えていません。今では私も高校を卒業しましたが、もっと早く行動していればと今でも後悔しています。1枚の写真だけが先輩との思い出です。
written by n
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