私が大学に入学した頃、新入生だけのオリエンテーションがありました。そこでたまたま同じグループになったのが、私の友達のチカと全く知らない男の子3人でした。そのオリエンテーションはそれとなく楽しく終わりましたが、教室から出る時3人のうち1人に声をかけられお喋りが盛り上がり、5人でLINEを交換しました。声をかけてきた子はカズヤ、その子だけはオリエンテーション後も個人的にLINEのやり取りをしていました。
それから何度も5人でタコパや鍋パなどして、とっても仲良くなりました!
チカともこんなに仲良くなれると思わなかったねー!といつも話していました。よく遊んでいるうちに、私はカズヤの事が好きになっていました。でもこの関係が崩れるのも嫌だしと思い、チカにだけ相談していました。
ですがある日突然カズヤからお前の家行ってもいい?と連絡が来て、心臓が飛び跳ねました。急いで部屋を綺麗にして彼が来ました。特に何がある訳でもなく、でも楽しくて、いつもより距離感はとても近くなっていました。その日を境によくカズヤは家に遊びに来るようになり、ついにハグ、キスまでしてしまいました。付き合っていないけどいいのかな、でも私は好きな人とできた嬉しさでドキドキしていました。そんなとこをチカに話してえーやったじゃん!!好きなんじゃない?と言われ、私もその気になってきて、5人で一緒に遊んでいたカズヤの友達の1人のシュンに打ち明けました。すると、え、カズヤあいつ彼女いるよ。と。一瞬で何かが崩れ落ちました。なのにカズヤは私にキスしてきたの?ありえない、彼女に申し訳ない、でも好きになってしまったどうしよう。それからずっと悩んでいました。そんな私をチカとシュンはずっと気にしてくれて、シュンはあいつはやめとけ、話なら俺がいくらでも聞いてやるからと言ってくれました。今思えばこの時にシュンを好きになっていれば幸せになっていた気がします。でも恋は盲目とは本当でカズヤのことしか頭にありませんでした。
しかしカズヤは私がカズヤに彼女がいるというのは知らないと思っているので、変わらずに家に遊びに来ようとします。でもこんな関係続けたらダメだと思い、カズヤの口から振ってもらいたいと思って、家に来てもらい思い切って私から告白しました。「私ずっとカズヤのこと好きなの」するとカズヤは 「ごめん、妹みたいな感じだから好きとは違うんだ。だから付き合えない。」 と。「え、じゃぁなんであの時キスしたの?」と聞くと、「あの時はごめん 」それしか言わない。「ごめんじゃ分からないよ。」と私。「本当にごめん」、私はもう彼の気持ちが分かりませんでした。そして家を飛び出し公園で1人泣きました。絶対追いかけてなんて来ないだろうなと思いながら。少ししてからカズヤから電話がかかってきて何度か無視しましたが、それでもかかってくるので電話に出ると「お願いだから戻ってきて」と。渋々家に戻ると、「本当にごめん、でも俺はお前と今までみたいに仲良くみんなと一緒に遊びたいんだ。だから許してくれ。」確かに私もこれっきりで疎遠になってしまうのは嫌でした、なので許すことにしました。これで仲直りっとなれば良かったのですが、それからも曖昧な関係が続いてしまいました。私は女子高あがりで恋愛経験なし、もっと早くに断ち切ればよかったのに、後戻りができないところまで、ダメな彼にハマってしまいました。
そんな私をシュンは全部知っています。毎回本気で怒られました、本気で止められました。本当は私もこんなに辛い関係早く辞めたかった。でもなかなか自分に勝てませんでした。
ある日チカと2人で家で話している時、「もう私決めた!今からカズヤに彼女いるんでしょって自分から言ってみる!」とチカに宣言し、家の外に出てカズヤに電話しました。私「いきなりでごめんなさい。ねぇ、カズヤって彼女いるんだよね?」カズヤ「え、あ、うーん、いるよ、、」私「やっぱりそうだったんだ。本当はカズヤに気持ち伝えた時に自分から言って欲しかったよ。でももうこんな関係は辞めよう」カズヤ「ごめん。でも俺は友達としてお前が好きだから、残念だよ」私「私も好きだったけど、そんな人だと思わなかったよ、今まで楽しかったよ、ありがとう」泣きながら別れを告げました。別に付き合っていたわけでもありませんが。そしてその場で心配してくれていたシュンにも泣きながら電話しました。私「今カズヤにはっきり言って来たよ、もう終わったよ、色々とごめんね、ありがとね」シュン「今どこ?」私「私の家の外」シュン「今から行くから待ってろ」そう言って電話が切れました。シュンは他の友達と遊んでいたのにわざわざ私のところに来てくれました。そして抱きしめながら、「お前のこと守ってあげられなくてごめんな、俺だったら絶対に悲しませたりしないのに」と言われました。
シュンとはそれからも友達のままでしたが、今では昔を思い出すとシュンのおかげでこれはこれでいい思い出として残っています。
written by sska
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