一年に一度

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私は中学3年生の時、同じクラスで隣の席になった男の子と仲良くなりました。授業中にいつも話をしていて、二人で先生に怒られることもよくありました。当時は特別に学校以外で連絡を取ったり、恋愛感情も抱くこともなく卒業し、別々の高校へ行きました。
高校1年生の夏、地元の夏祭りで偶然会い話をしました。その時、また会いたいなという特別な気持ちが芽生えましたが、特に進展することもなく、そこから更に1年たった2年生の夏祭りでもまた会いました。その時二人で写真を撮り、その写真を相手に送るのをきっかけに連絡を取るようになりました。
高校2年生の夏祭り以降から毎日連絡を取るようになり、その年の冬には電話もするようになりました。お互い友達の期間が長いため話も盛り上がり、気がつけば朝まで電話をしていることもありました。その時は既に好きという自覚はありましたが、この気持ちを伝えて今までのように仲良くできなくなることを恐れ、伝えることができませんでした。
そのまま高校3年生になり、その年の夏祭りでも1年ぶりに会いましたが、例年通り話をするだけでおわりました。ですがその年の秋に、お互いの進路が決まったタイミングで、私から「会いたい」と連絡をしました。そして数日後、放課後に二人でご飯を食べに行きました。二人で会うのは初めてでしたが、1年以上毎日連絡を取っていたので、話も盛り上がりました。その場では特に思いを伝えることもなく、ご飯を食べ終わり解散し、お互い家に帰りました。しかし私が家まで歩いている途中、彼が「まって!」と追いかけてきました。そして、突然「今って好きな人いるの?」と聞かれました。私達は今まで3年間友人関係を続けてきましたが、一度も恋愛の話をしたことがありませんでした。私はすでに彼のことが好きだったのでびっくりし何も言うことができず、それを感じ取った彼から、「ずっと好きでした。」と言ってもらうことができ、その場で付き合うことになりました。後日話を聞くと、彼も高校1年生の時お祭りで再会した以来、ずっと私と同じ気持ちだったそうです。
この出来事から2年半がたちました。今年の4月からお互い社会人になり、遠距離になります。今までは地元が同じで毎日のように会っていましたが、これからはあまり会えない日々が続きます。しかし高校時代、年に一度しか会えなくてもお互い一途に片思いをしていたことを思い出すと、彼となら遠距離でも大丈夫だと前向きな気持ちになることができます。

written by もこ

エピソード投稿者

もこ

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