気づけなかった、彼の思い

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中学2年生の私は同じクラスの二人から告白をされていました。でも、鈍感な私は、私に対する気持ちに気がつくことはなく、告白が全くのびっくりでした。

そして、クラスの一人の男子とどんどん仲良くなり、ラインなどでも頻繁に喋るようになり、クラスでもカップルなどと噂され、彼はバスケ部のキャプテンであり、モテモテなので、女子からの嫉妬は激しかったです。

ある日、学校でハロウィーンにコスプレするときに、男装をした私に「クールビューティーだね」とラインが来ました。ただの褒め言葉として私は受け入れていました。そして、次の行事で好きな主人公のコスプレの前日には彼からラインが来ました。「明日、お前はなにを着ていくの?」、考えた末『君の名は』の三葉のコスプレをすることにして彼に「君の名はの三葉にする」と伝えました。それを聞いた彼はすぐ、「じゃ、僕は立花瀧にする。まあ、簡単だし。」と答えました。その頃の私は彼の気持ちに気がつくことは無かったです。

その後も、クラスでいじってきたり、私をロッカーで待ってくれたりなどと、仲良い学校生活を過ごしていました。機嫌が悪そうな日には、いつも学校からの帰り道で相談に乗ってくれたり、頼もしい友達でした。

中学3年生に上がっても同じクラスで、友達ぐるみでよく誘われ。距離感はどんどん縮まり、ほぼ毎日彼としゃべっていました。高校も私の第一志望を聞き、自分も絶対同じ学校に受かると言ってました。

その夏、彼はアメリカのサマーキャンプに通にいきました。
ある日、深夜0時に彼からラインのメッセージがきて、次の日の朝にメッセージを見た私はショックを受けました。「この夏から僕アメリカに留学することになった。ごめん。」と書いていました。あまりにもびっくりした私は答える方法が分かりませんでした。

本格的留学する前に、日本に2週間戻ってくる彼は、私に一回でもいいから会いたいとラインが来ました。母から、会うべきだと言われて、私の誕生日の次の日に会うことにしました。

その日に、彼は私の家まで迎えに来て、簡単に昼を食べ、映画館を見に迎えました。その時に彼から誕生日プレゼントを貰いました。シャイな私は、家で開けるといい、バックに突っ込んでしまいました。そして、映画館に着くとあまりにもの冷房に震えていた私をみて、ジャケットを脱ぎ、掛けてくれました。

その日家に帰ってプレゼントを開いて見るとカメラの形をしたUSBでした。「これから作っていく思い出のために」とカードに添えて箱に入ってました。そして、箱の一番下には手紙が入ってました。「僕に取って、中学2年生の時に君に会えたことが一番の幸せだった。女子たちの嫉妬を呼んでごめんな、俺がお前以上に人を庇ったことが無かったからだと思う。でも、俺はお前の一生の味方だからな。自信持ってあゆめ、金は必ず光る。」それを読んで、私は涙が止まりませんでした。

それから二年も過ぎ、ある日、彼の話でクラスが盛り上がり、当時彼の親友だった沢くんから真実を聞きました。「お前さ、知らなかったかもしれないけどよ、あいつマジでお前のことが好きだったんだぜ。クラスの女子がお前の悪口言うとすぐ怒るし、お前が好きだった『君の名は』を何百回も見たし、お前と喋った男子にはすぐ尋問するし、留学になると知ったら一番すぐお前に伝えたし、お前と映画見るために他の女子達との約束全部断ったし、お前との約束の為に家族旅行の途中に自分一人で先に帰ったんだぜ。そして、おまけに留学に行く一日前に俺たちにあって「あいつを見守ってくれ」なんて言うんだぜ。」それを聞いた私は、何か甘酸っぱい思いでいっぱいでした。

今でも、彼は私の青春の一番素敵な一章です。

written by マーマレード

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マーマレード

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