私には中学生一年生の頃から二年間片思いをしている人がいました。
私の好きな人は同じクラスの男の子です。
好きな人に振り向いてもらうために私は色々と頑張っていました。
中学生二年生の冬。
この頃には私と好きな人はクラスの人から付き合っていると勘違いされるほど仲良くなっていました。
私も薄々と彼も私のことが好きなんじゃないかと思っていましたが、気のせいだろうと自分に言い聞かせていました。おそらく彼も私の好意にきづいていたと思います。
そんな私と彼のお互い好意に気づいていながらも踏み出せなかったおよそ1年前のお話です。
私たちが住んでいる県には中学生二年生を対象に郷土愛を深めるためのクイズ大会のようなものがありました。私たちの学校は市町村長の代表として、大会に出ることになりました。私と彼を含めた5人が大会のメンバーとして選ばれました。
大会で使うための帽子を選んでいる時のこと。
彼に名前を呼ばれ、「何?」と聞き返すと「この帽子上手くかぶれないから被せてくれない?」と言われました。一瞬何言っているんだろう?と思ったものの、私は快く受け入れました。私より5cmだけ身長が高い彼。他のメンバーが見ていないことを見計らって、ドキドキしながら彼の頭にそっと帽子を被せました。
「ありがと。」そう笑顔で言われて胸がキュンとしました。これで終わりかと思っていましたが、そうではありませんでした。「じゃあお前にも被せてやるよ。」
と彼が帽子を外しながら言いました。私が反応する暇もなく彼は自分の被っていた帽子を私の頭に被せてくれました。
普通の友達の男女なら絶対にしないようなこと。
この時の私は嬉しすぎてものすごくドキドキしていました。両思いであることは何となくで分かっているのにお互い告白をしないままの関係がこの時からおよそ9ヶ月続きました。
彼は私に聞かなくてもいいようなことを私に聞いてきたり、私が緊張していたら私を笑わせて「緊張とけた?」と言ってくれたりしていました。
宿泊学習でバスの座席が通路を挟んで隣になった時、
一番後ろの座席だからビデオが見えなくて、お互い二人して通路の方に体をだしてビデオを見ていた。
その時、髪の毛が顔に触れて、横を向けばキスができそうなくらい距離が近かったこと、中学生三年生なって二人で罰ゲームとして愛してるよゲームをやってお互い照れてたこと、可愛いって言ってくれたこと、全部全部私の素敵な思い出です。
written by 祈星
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