サンタさんはいなかった

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社会人二年目の冬、彼氏欲しさに友達と街コンへ参加しました。社会人生活にも少し慣れ、人肌恋しかった私はとても彼氏がほしかったのです。

先に着席し、順番に男性と話し続け2時間が経過。あまりいい人がいないなーと思いながらトイレ休憩に向かうと「あ、おつかれさま!ほんと緊張するし疲れたわー」一人の男性が声をかけてきました。
この人は… 確か一つ年下の営業マンで一人参加の男…

「ていうか、なんで君みたいな可愛い人がこんなとこにいるの?ほんとに彼氏いないの?まあまた今度飲みに行こうよ!」
(チャラい男だな…)私は適当に愛想笑いで話を流しながら、少し気持ちが高揚している自分にも気づいていました。
塩顔で高身長でコミュ力もある。友達と参加していてもおかしくないのに、なぜか一人参加という真面目さのギャップにやられていました。

その日の夜、何組かライン交換した男性から連絡が あり、その彼からも飲みの誘いのラインが届きました。返事はもちろんオッケー。翌週会うことになりました。

約束の時間に現れたスーツ姿の彼は、あの時よりも何倍もかっこよくて輝いていました。
食事中の会話も途切れることなく盛り上がり、店を出て少し話そうと駅中のベンチに向かいました。
少し沈黙が流れたあと
「君と話していると自然体でいられるし楽しい。俺と付き合ってほしいです」
まさかの告白を受けて、お付き合いすることに!私はめちゃくちゃに舞い上がっていました。

お互い何て呼ぼうか、クリスマスはどこへ行こうかなど色んな話をしました。今世界で一番幸せなのは私だと思うくらい最高な気持ちでした。
それから数日たわいもないラインを続け、仕事が手につかないくらい毎日浮ついた気持ちで過ごしていました。
そんなある日、珍しく彼の既読がなかなかつきませんでした。
夜になっても、次の日になっても一向に既読はつきません。携帯紛失や体調不良、あらゆる可能性を考えながら頭の中は不安とパニック状態に。

ついに限界がきたため、一緒に街コンに参加した友人に彼へ連絡してもらうようにお願いしたところ、一瞬で既読がついたと連絡がきました。
「心配しているから返事してあげて」の連絡に対して既読スルー。 あぁ、私たちはまだ何も始まっていないのに終わったのだという辛い現実を突きつけられた瞬間でした。

まだ数日しか経ってないのになんで?私何かした?あの告白はなんだったの…?

彼から返事が来ることはありませんでした。
街コンには二度と参加しないと決めた若き日の苦い思い出です。

written by お麩

エピソード投稿者

お麩

女性 投稿エピ 1

20代後半OLです?‍? 紆余曲折してきた恋愛を元にエピソード投稿できたらと思います?