オムライス

コンテンツ名とURLをコピーする

大学を卒業した私は、彼と同棲を始めました。

しかし、生活感がだらしない私は、家事が上手くいかず、彼を困らせることが多々ありました。

しかし、今度の日曜日は、彼氏の誕生日。
手料理を振舞って認めてもらおうと決めたのです。
「今日は帰ってくるの遅いから、大好きなオムライスにしよう!」

しかし肝心なところで、卵が崩れてしまい見た目は最悪に。
「ただいま〜」と、帰宅してくる彼
(やばい)
私は急いでラップをして冷蔵庫の奥に隠しました。
こんなもの食べさせる訳には行かない…

「あれ?キッチンなんかに立ってどうしたの?」
「ううん!ちょっとお腹すいたなぁって」
「そっか!じゃあ早くご飯作るから待ってて!」

疲れて帰ってきている彼。彼の誕生日なのに
申し訳なさでいっぱいになりました。
そうして出てきたのは私が作ったオムライスでした。

「…これって…?」
「冷蔵庫に美味しそうなオムライスがあったみたいだから、今日はそれ食べよ!」

私は彼の優しさに涙が出てきてしまいました。
「今日のために練習してたの、俺知ってるよ?
俺、一緒に美味しいもの食べれて幸せ!おいしいよ」

不器用なりに頑張ってよかったです。

written by カナン

エピソード投稿者

カナン

女性 投稿エピ 5

ひっそり投稿してます。