あの時もし、あの場所に居られたのなら…。

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私は小学生の時、転校をしてきました。そして、小学6年生の頃、同じクラスの1人の男の子に恋をしました。その子は、いつも明るくて格好良くて、クラスのムードメーカー的存在で困っていたり泣いている子などにもとても優しかったです。放課後や休みの日などにも男女数人で一緒に遊んだりしていました。
夏休み、その男の子が告白をしてくれ、両思いとなりお付き合いすることになりました。しかし、冬近く、その子は段々学校に来なくなりました。その頃はまだ携帯も持っていなかったため、連絡手段もなく、会う回数もほとんどなくなり、自然消滅という形で私の恋は幕を閉じました。
そして、中学に上がり、クラスも離れ、その男の子は学校は週に1回来るかどうか…。でも、休みの日や放課後は、不思議なことに小学生の頃の様に、一緒に男女数人で公園などで遊んだりしてました。付き合ってた事はもう、初めから何もなかったかのような感じでしたが…。
その後も、たまに学校や通学途中に会うと「おはよ〜」「じゃあな〜」って感じで声をかけてくれました。その度喜んでた私は、まだその男の子のことを諦めきれてなかったのかもしれません。
中学2年、私は再びその男の子と同じクラスになりました。今までよりも遥かに、会話数も増え、とても嬉しかったです。それに、比較的学校に来る回数が増えたのではないかとも感じました。
それなのに。残酷なことに私は、再び転校しなくてはならなくなりました。しかも、親に告げられた日から転校まで1ヶ月もなかったのです。その男の子とは、今まで通りの関わり方のみで、結局、「まだ好きだったよ」の一言も伝えられずに転校しました。
それから9年。携帯も普及し、友達を介してインスタでたまたまその男の子を発見。気付いたら私はDMを送っていました。(内容:久しぶり!私のこと覚えてる?笑)返信が返ってくるかは分かりませんでしたが、とてもドキドキしていました。それから数時間後、1件の通知。その男の子が返してくれたのです。(内容:お〜!俺の知ってる○○で合ってる?)直接会えたわけではありませんでしたが、すごく嬉しかったです。それからしばらくやりとりをしました。その中で、その男の子は(内容:覚えてるよ!よく一緒に遊んでただろ!笑笑)(それに、忘れられるわけないじゃん笑)(もうこの場所には来ないの?)と言っていました。その言葉の真意を聞きはしませんでしたが、あの頃少しだけれど付き合っていたことを、1つの思い出として覚えてくれていたら……。もし、あのまま転校せずにあの場所に居られたなら、何か変わったのかな…。今でも、少し未練が残ったまま。

written by 肉まん大好き

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肉まん大好き

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