私の祖母ルリ子婆ちゃんは戦後食料があまりない時代に産まれました
家は小さな農家で貧乏
小学校に通う子を横目に産まれたばかりの弟をおぶって畑仕事を手伝ってました
そんな祖母の楽しみは配給で配られる弟用の粉ミルクをこっそりと舐めることでした
貧乏な家で過ごした祖母には野望がありました
「大人になったら絶対、金持ちと結婚するんだ」
その野望を胸に潜め
ルリ子は大人になりました
中々いい人に巡り会えない祖母を見かねた友人に社交ダンスに誘われました
社交ダンスに行けばお金持ちと出逢えるかも?!
と思った祖母はウキウキと社交ダンスへ
そこへ行く途中
お金持ちしか乗っていない自動車に乗り、颯爽と降りてきた青年に祖母は目を惹かれました
それこそ私の今は亡き祖父でした
祖母はすぐさま祖父にアタック!
祖父も祖母の事を面白がり2人は社交ダンスを踊り、御付き合いが始まりました
でも祖父には愛人がいたのです
しかもその愛人のお腹には祖父の子供もいました
祖母はその事を知らされショックをうけましたが、けっして祖父を諦めることはしませんでした
祖父も祖母の事を愛しているので祖母と結婚したい祖父は愛人に別れを告げました
愛人の子は子供が出来なかった兄夫婦のもとへ養子となりました
その後、祖父母は結婚
3人の子宝に恵まれましたが祖父は大病を患い私が産まれる前に亡くなりました
祖母は認知症で10秒後のことも忘れてしまいますが、この昔話だけはずーっと忘れず私に何度も何度も話してくれます
今思えばクズ男過ぎんか祖父?!と思いますが
愛人の子供も今じゃ病院の院長をやってますので
この結果が幸せだったのかもしれません
written by ほしあかり
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母たちの青春がとても甘酸っぱく素敵だなぁと思って始めました。 漫画になったら母が絶対に喜ぶのでぜひぜひお願いします(๑ ᴖ ᴑ ᴖ ๑)