思い出

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私の高校は入学してすぐの4月末に体育大会があります。
その体育大会である人に一目惚れをしました。
その人は私の前の席に座っていて体育服の色から
1個上の先輩だとわかりました。
一目惚れなんて初めてで私は思わず声をかけました。
「一緒に写真撮ってもらってもいいですか?」
その先輩(仮D先輩)はとても困った様子でしたが
写真を撮ってくれました。
そしてさらにLINE交換をしてもらいました。
それからはメッセージを送るもあまり返信は来ず
私はかなり落ち込んでいました。
秋になり文化祭の季節、私はこのままじゃ何も変わらないと思い、文化祭でテンションが上がっていたこともあり放課後告白をしましたが、案の定フラレてしまいました。
けれどあまりにもD先輩の事が好きだった私は
諦めきれずせめて仲良くなりたいと思い
LINEは続けさせて欲しいとお願いすると
快くOKをもらいました。
そこから2年生になりD先輩は3年生。

ある時友達と遊んでいるとふとD先輩を見かけました。
その隣には同じクラスの女の子(Mちゃん)がいて
その時、察しました。
D先輩には彼女さんがいたのです。
Mちゃんは私がD先輩を好きなのを
知っていました。
私はいそいで隠れようとしましたが、
Mちゃんが私に気づきわざと手を繋いでこちらにやってきました。
D先輩は気まずそうにしていました。

それから2回目の体育大会。
D先輩にとっては最後の体育大会。
私はまた写真をお願いして
今度は笑顔で撮ってくれたのを覚えています。

その頃私はD先輩と仲のいいR先輩と仲良くなりました。
R先輩は私がD先輩の事を好きなのを知っていたので
協力してくれて休み時間になるとD先輩を連れて
私の教室に遊びに来てくれたり、3人で放課後お話したりしました。
2回目の文化祭、その頃にはD先輩ともとても仲良く
普通にお話できるようになっていました。
文化祭ではD先輩とR先輩と写真を撮ったり
お互いの出し物に遊びに行ったり、今でもとても楽しい文化祭だったのを覚えています。

冬になり、3月先輩方の卒業の季節。
せっかく仲良くなれたばかりだったしまだ私は
D先輩の事が好きでした。
卒業式の後、私は2度目の告白をしました。
D先輩はMちゃんとは別れていました。
けれど、東京に進学するためフラレてしまいました。
2度目の告白もだめでした。

それから月日が立ち私は日に日にD先輩の事を
良き思い出のように思っていました。
福岡に進学し、東京に就職が決まりました。

東京で社会人として働き始めたある日、D先輩から
数年ぶりに連絡が来たのです。
「うぱこちゃん東京にいるの?もしよかったら会おうよ!」
私はとても驚きました。
この頃はすでに好きという感情はなく
ただお友達として遊べる事に喜んでいました。

駅で待ち合わせをして、
久しぶりに会ったD先輩は数年前と変わらず
とてもかっこよく、とても懐かしい感じがしました。
大人になってふたりでお酒を飲む。
こんな事高校生の頃の私には考えられなかったです。
それからふたりでよく会うようになりました。
学生時代の話、私が告白した話など
とても今では恥ずかしいですがあの頃の甘酸っぱい気持ちが懐かしく感じました。

今でもふたりで飲みに行きますが、お互い友達として
会っています。

あの頃の甘酸っぱい気持ち、今ではとてもいい思い出です。

written by うぱこ

エピソード投稿者

うぱこ

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