これは私が初めて恋をした時のお話です。
小学四年生の時、私はスポーツのクラブチームに所属していました。しかし、大事な大会の前に足を骨折してしまい大会出場は断念。当時の担任の先生は、松葉杖の私が学校に通いやすいようにと登校時間を少しずらしてくれたので1時間目が始まる直前に登校し、席も廊下のすぐ近くにしてくれました。静まりかえった廊下を「カチャカチャ」と松葉杖の音を立てて教室に向かうのはとても嫌だったのですが、その時隣の席だった彼は、私の松葉杖をつく音を聞くとすぐにドアを開けて待っててくれ、おまけに付き添いで来てた母がもつ私のランドセルを「僕が待ちます」と言って持ってくれました。出たくて出たくて練習を頑張った大会にも出れず、おまけに骨折したせいでその後の練習もうまく出来なくて落ち込んでたわたしにとって、彼の優しさはあったかくて、気付いたら好きになっていました。だからといって好きだと伝えることもなく中学校を卒業するまでその思いは伝えられませんでしたが、大人になった今でも忘れられない私の初恋になりました。
written by かずは
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