海が大好きな柊矢(シュウヤ)は、花火大会よりも海がいいと言うため、フタリで海に来た。
「わぁー海だー!!ふふふっ」
目の前の景色に、ついはしゃいでしまう。
──海キレイだなあ。
水が透き通っていて、足元までもよく見える。
「いいだろ、ここ。俺の大好きな場所なんだ」
海に浸っていると背中の方から声がする。
低いけど甘くて優しい、そんな声。
「うん、とっても素敵な場所だね!」
柊矢の温もりにそっと包み込まれ、腰に巻きつかれた手に私の手も重ねる。
海を見つめながら、大好きな柊矢を感じられるなんて幸せ……。
そう幸せに浸っていると、
「てか、気になってたんだけど……」
巻きつかれていた手が、突然パッと離される。
不思議に思いながら、私は後ろを振り返った。
「んっ?どうかした?」
「……っ、」
目が合うと、顔を赤くさせた柊矢に目をバッとそらされる。
え……!?私、なにかした……!?
「これ……水着の上から羽織れよ」
「え?」
「誰かに見られたら、どうすんの」
「あぁっ!大丈夫だよ、それならっ。誰も見てないし!」
周りには、スタイル抜群の綺麗なお姉さんで溢れている。
そんな中から、わざわざ私の水着姿などに目を向ける人はゼロに近いだろう。
胸のボリュームも寂しいし……。
「………だ」
「えっ?なんか言った?」
「俺がやなの!」
「わ、」
柊矢が着ていたパーカーを、荒々しく頭から被さられる。
「俺が海行きたいって言ったから、こんなのワガママかもしんないけど……やだ、惺蘭(セラン)の水着姿見られるのは」
「ご、ごめんね!そうだよね……!?私スタイル悪いから、一緒に歩いてて恥ずかしいよね〜!?」
ひとりで必死に笑いながら誤魔化す私。
……そうだよ。
よく考えたら、こんな彼女で恥ずかしいよね。
「ば……ちが……!」
あ、れ?可笑しいな……。
笑ってるのに、涙が勝手に溢れてくる。
そんな私の様子に、柊矢も目を見開かせて驚いた顔を見せる。
気まずくなって足元にうつむくと
「違うから……。」
「しゅ、柊矢……?」
前から強く抱きしめられ、柊矢の腕の中にすっぽりと収まる。
「俺が嫌なのは、可愛い惺蘭を他のやつらに見られるのが嫌だって意味で言っただけで……恥ずかしいとかそんなふうに思ったこと一回もないよ」
「……っっ、」
耳元でそう甘く囁かれた私の心臓は、とろりと溶けかけ、もう爆発寸前。
必死に恥ずかしさを保っていると
「ほら。言ったそばから、また可愛い反応する。ほんと可愛すぎて心配だよ」
甘々なセリフと共に、今度は背中にはチュッと口付け。
「……?!」
どうやらフタリの仲は、真夏にも負けないくらい熱々に深まったみたいです──……♡*°
written by :*✿ひめりぃ✿*:
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