感情迷子

コンテンツ名とURLをコピーする

彼のスマホに、女友達からの飲み会の誘いが入る。電話越しから聞こえる会話で、ただの友達と頭では分かっていても嫌な気持ちになった。だけど、私に遠慮して今までの友人関係を制限したくないし、一緒にいて楽しいのなら、それを奪うことはしたくない。無理に私は「楽しそう!!いいなぁ!!」って笑って答える。本当はヤキモチでいっぱいなのに。

すると彼は、「前から思ってたんだけどさ、ハルってこういうのサラッと流すじゃん?俺が何しても興味ない感じなの?どうでもいいって思ってる?」と怒ってしまった。

何か責められてるようで泣きそうになった。私は「そんなことない。もし、行かないでって言ったら引くかもしれないじゃんか。困らせないように我慢してるし、1回負のスイッチ入ると止まらなくなりそうで怖い。私と一緒にいるときは笑っててほしいし、嫌な気持ちにさせたくない。」

それを言うと、彼は、

「あんまりイイ子すぎると不安なる。嫌なら嫌ってたくさん文句言っていいから。それでハルが間違ってたら、俺がちゃんと間違ってるって言うからさ。知ってるかもしれないけど、俺、バカだからさ。言わないと分からないんだよ。ごめんな。。。」

その瞬間、安心して出た涙、嬉しくて溢れた笑み、嫉妬で我慢してた負の感情から出た「ムカつく」という言葉。いろんな感情が込み上げてきて自分でも混乱した。

彼は、それを見て「ねぇ、怒るか泣くか笑うか、どれか1つにしてくれない?」と微笑んだ。

私は「分がん゛な゛い゛ぃ〜」って言いながら大号泣。

すると、「俺も分からん!!笑」って言いながら、ガッとハグ。私が落ち着くまで頭を撫でながら抱きしめてくれた。

あぁ人を好きになるって、こういうことなんだなと感じた瞬間だった。

その後、ずっと女友達だと思っていた女の子は親戚の子だと発覚。なぜ早く言わなかったのか聞くと、最初に意地悪で女友達と言ってみたら、私があっさりと笑顔でいってらっしゃいと言われたことで、嘘だよと言いづらくなったとか。

素直になることって難しいけど、これがきっかけでお互い正直な気持ちを言うようになった。

written by ハル

エピソード投稿者

ハル

女性 投稿エピ 21

基本愛情表現を表に出さない淡白な彼氏(旦那になりました)と付き合ってます。その反面、たまに見せる愛情表現のギャップが激しいので、主にそのやり取りをエピソード化してます。漫画にして頂ければ光栄です。宜しくお願いします。