本気に好きになった人

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社会人一年目の夏。今まで恋愛なんて何となくしてきたせいか、本気で好きになった人に出会うことが出来なかった。
ある時、友達に誘われて夜のクラブに行って気分転換しに行った。この後、自分が一目惚れして本気になるとも知らず。
友達は、
「今日はハズレ。いい男もいないし帰ろっか。」
と言い帰ろうとしました。
あたしは、「ちょっとトイレ行ってくるね」
と言いトイレに行きました。
その時、酔い潰れてしんどそうにしてる人がトイレの前にいた。見過ごせなくてあたしは水を買っていき気分が良くなるまで看病をした。
その人は、「ここから出たい。外の空気を吸いたい。」そう言ったのであたしはその人を連れて外に出ました。
「酔いがちゃんと覚めたらお礼をしたい。連絡先教てえ欲しい。」
そう言われたので交換しました。
彼とバイバイした後、彼の友達に、
「あいつ彼女持ちだから気をつけろよ。」
そう言われてあたしは少し胸が痛みました。その時気づきました。あ、あたし一目惚れしたのかもしれない。
次の日、
「お礼がしたいからご飯でも行かない?」
そう連絡きました。
あたしは、
「お礼なんて要らないよ!彼女さんいるって友達に聞いたよ。お酒程々にしなよ。」
一旦は連絡が来なくなった。
でも彼は諦めず連絡をしてきた。
「あの時、助けてくれなかったら俺どうなってたかわかんない。普通に感謝してる。だからお礼がしたい。」
そう言われ1度だけと思い会いに行きました。

それからと言い、暇な時に連絡したり電話したり相談したりと重ねていく度にお互いの気持ちが同じという事に気付かされていきました。
相手は彼女もち。ダメだとわかっていても気持ちが抑えられなかった。
彼は寮生活を送っていたので日曜日の夕方には寮に戻らないといけなかった。
あたしは毎週お弁当を作って寮まで送ってあげていました。
こんな日を続けていくうちにこの関係をいつか終わらせないと思う気持ちも湧いてき、罪悪感ばかり募っていきました。
あたしは、最後にしよと思い弁当と共に手紙を添えました。
「いつもお仕事お疲れ様。今週1週間頑張ってね。楽しい時間ありがとう。めっちゃ好きやで」
その手紙を添えてました。
この関係を、3ヶ月も続けてたくさんの思い出を貰いました。
お互い好きになっちゃいけない関係だったのにたくさんの思い出、沢山のプレゼントが頭から離れない。
それからと言い、彼からの連絡は無視し相手も愛想尽かしたか彼女とちゃんと向き合い始めました。

あれから1年。
彼は今の仕事を辞め、やりたい事があるといい東京へ行った。3年も付き合っていた彼女とはとっくに別れていたらしい。
あの時連絡を無視しなかったら今頃どうなっていたのかなと時々思ってしまう。
あの3ヶ月はあたしにとって幸せな時間だった。
今すぐ会えるなら会いに行きたい。

叶うなら最後にもう一度だけ貴方に会いたい。

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エピソード投稿者

秘密 投稿エピ 1