中学〜今に至るまでのお話です。
私にとっては今も忘れられない人です。
中学の時、部活(バレーボール)の選抜に選ばれ、その時にコーチを担当した他校の城田先生に恋をしました。怒ると怖いけど、誰よりも生徒想いで、1人1人の事をしっかり見てくれて考えてくれてる人でした。
私のポジションを担当だった城田先生は、私も始めは怖くて近寄りがたい存在でした。
でも接していくうちに、先生の優しさや笑った時にクシャッとなる可愛い顔や、考え方、どの先生も凄く素敵で、好きになるのはあっという間だったのを覚えてます。
いつの間にか先生と私は、周りが「城田先生はまこのことお気に入りだよねー?」って言ってくるぐらい仲良くなっていました。
もちろん、練習中は凄く怒られます(*_*)
でも練習が終わればもう関係なしに私は城田先生と他愛のない話をして笑い合える関係でした。
こんな会話や…
まこ「先生、誕生日いつー?」
城田先生「俺?9月11日!お前はわ?」
まこ「え!うそ?!?!私、9月10日!!」
城田先生「おおー1日互いだな(^^)」
まこ(ニヤニヤ)
城田先生「ニヤニヤしすぎ!顔に出てるぞ!笑」
こんな会話など…
城田先生「まこー、飛行機乗ったことある?」
まこ「乗ったことないです!だから、大会(飛行機移動でした)の時、飛行機乗れるから楽しみなんですよーーー!!」
城田先生「そうか!そしたら飛行機に乗るときのマナー教えてやるよ。飛行機に乗る前には必ず靴を脱いで乗ること!靴のまま飛行機乗ったら怒られるからなー。気を付けろよ?」
まこ「えっ、そうなんですね!気をつける!」
(この言葉を私は本当に信じてしまい…飛行機に乗る前に靴を脱いだらたくさんの人に笑われました。もちろん先生も爆笑してました…笑)
凄く凄く幸せでした。
ただ、期間限定の選抜(4ヶ月間)、色々な学校の集まりなので土日しか集まらない、だんだんと解団式が近づくにつれて私は焦りながら、ずーっとこの幸せな日が続いて欲しいって思ってました。
大会も終わり、解団式。
私は周りの協力もあり、何とかツーショットは撮れたものの、気持ちは伝えられず、握手をして別れました。
帰っていく先生の後ろ姿を見つめながら、もう会えない…毎週笑い合う事もできない…凄く悲しさと涙がこみ上げてきました。
そして、私は高校生になり強豪校に入ってからたっくさん悩むことが増えました。
どうして出来ないんだろう?私はここまでなのかな?どうやったら…そればっかりで毎日のように自責。初めてでどうしていいか分からなかった時にふっと解団式のときに先生が言ってくれた言葉を思い出しました。
「まこ、何かあったら頼ってこいよ(^^)」
先生のその言葉を思い出した瞬間、親の携帯を手に取り(当時は自分の携帯禁止だったので…)、先生に電話を掛けてました。
城田先生「はい、城田です。…もしもし?」
まこ「あっ、もしもし…まこです。」
城田先生「ん?まこ?!おおー!久しぶりだなー!元気してたか?高校で頑張ってるじゃん!」
先生の声を聞いた瞬間に、涙が止まらなくなって悩んでる事、思ってる事、自分の気持ちを全て吐き出しました。先生は時々優しい言葉をくれながら、私の話をずーっと聞いてくれてました。
「お前は優しいなぁ。」
「自分のことを第一に考えてろよ。」
「まこなら大丈夫だよ。」
たくさんの優しい言葉が私の黒いものを追い出してくれて、凄く気持ちがスッキリしました。
まこ「先生、話聞いてくれてありがと。」
城田先生「俺言ったよな?何かあったら頼れ!って。頼るの遅すぎだろー笑」
まこ「…ごめんなさい。。」
城田先生「いいよ(笑)許す!また何かあったら電話いつでもいいからしてこい!いいな?」
先生の言葉に声が詰まってしまい、小さく頷くことしかできませんでした。
泣きそうになってたのはバレてたみたいです。笑
それから私は頻繁に先生と連絡を取るようになりました。楽しかったこと、落ち込んだこと、悩み事、とにかく城田先生となんでも話すようになり、いつの日かたまに先生も自分のことを話してくれるようになりました。
城田先生「あー笑った!本当お前と話してると楽しいし、色々なことがどうでもよくなる!!笑いすぎた(^^)笑」
まこ「そんなにですか?(^^)良かったです?」
城田先生「そういえばお前、その携帯親御さんのだろ?こっちから掛け直してるからお金とか大丈夫だろうけど、卒業したら早く携帯買ってもらえよ?買ったら番号教えろな!」
まこ「…卒業しても、電話してもいいの?」
城田先生「は?当たり前じゃん。」
嬉しすぎてずーっとにやにやしてました。
そして高校卒業して携帯を買ってもらい、自分の携帯から初めて先生に電話しました。
県外に進学が決まっていた私は、出発日をしれっと伝えました。
出発当日…両親に空港まで送ってもらってコンビニ寄ってる時、朝6時すぎ…城田先生から電話がありました。
まこ「もしもし?!先生?!」
城田先生「おーまこ、おはよう。今日だな、出発!気をつけて行けよ!頑張れ!な?」
まこ「うん!先生、電話ありがとう!すっごい嬉しいです!!」
城田先生「たまには帰ってこいな?寂しいから。あと…帰ってきたら飯でも行こう。」
まこ「うん…行く!絶対行く!!!帰る時は1番に連絡します!!!!」
初めて大好きな人からご飯に誘ってもらって、本当に舞い上がったのを覚えてます。
電話を切って頭の中は城田先生でいっぱいになってた時に、一通のメールが来ました。
相手は城田先生でした。
【お前はそのままでいて。大人になんてなるな。】
もしかして…っていう期待する気持ちと、考えすぎだよね…っていう気持ちが交互に襲ってきて、なぜか返信ができませんでした。
専門学生になって色々な人と出会い、彼氏もできてそれなりに楽しい生活を送ってました。
だけどずっと城間先生が頭から離れなくて、彼氏ともうまくいかなくて…。そしてメールもずっと返信できなくて、電話したくても出来なくて、1年弱たち、帰省する時期になりました。
「帰ってきたら飯でも行こう!」
その言葉が忘れられなくて、思い切って先生に電話を掛けました。
城田先生「まこ?!何かあった?!どした?!」
第一声が大きすぎて思わず笑いました(笑)
まこ「声でかすぎだよ先生(笑)」
城田先生「まこから電話、そっちに行って無かったから、何かあったと思って…」
まこ「ごめんなさい」
城田先生「何で謝るの(笑)大丈夫だよ!んで、どうしたの?」
まこ「あ、うん!帰省するから、先生とご飯に行きたいなと思って…ご飯行こうって約束してたし…」
城田先生「……」
沈黙が続いて凄く怖かったです。
何か失礼なこと言っちゃったかな、もう約束なんて忘れちゃったかな…数秒のうちに色々なマイナスなことを考えてしまいました。
まこ「先生…?」
城田先生「…ずっと待ってたよ、俺。ご飯行こう。」
あのメールの言葉がまた脳裏に横切りました。
【お前はそのままでいて。大人になんてなるな。】
期待していいのかな?
この気持ち伝えたい…。
私は帰省してご飯行く日に告白することを決めました。
ご飯当日。
思いっきりおしゃれをして、凄くドキドキしてました。先生が車で迎えにきてくれて、予約してるお店に向かいました。
久しぶりに再開した先生は、少し渋くなっててかっこよくて、大好きなままの先生でした。
城田先生「久しぶり、元気だったか?ちょっと大人っぽくなったな!」
まこ「ありがとです(^^)///」
城田先生「…よし!ご飯行くか?」
緊張してる私に気づいたのか、頭をポンポンと優しく撫でてくれて…そんな私と比べて先生は、いつものように明るくて豪快で笑わせてくれて優しくて変わらない先生でした。
何か、もしかして…って期待してた自分が馬鹿みたいに思えるくらいにいつも通りの先生。
ご飯屋さんにつくと、そこは高級鉄板焼き屋さんで、私なんか場違いだ…!って思う場所でした。
先生は慣れたようにエスコートしてくれて、自然と席について、また変わらない笑顔で話をふってくれました。
コース料理を食べながら、離れてた期間何があったとか、これが凄かった!とか、たっくさん話をして時間を忘れて話し続けました。
私は先生の最寄りまで電車で来ていたので、電車の時間があったのですが、もう終電逃してもいいや!と思って気にせずに話を続けてました。
だけど先生はしっかりしてて…
城田先生「あ、お前もうすぐ終電だろ?そろそろお店でるか!駅まで送るよ(^^)」
先生に言いたいことがたくさんある…
先生に聞きたいことがたくさんある…
でも私は、私とは正反対の態度をしている先生を見て気持ちを伝えるどころか、あのメールの意味を聞かずに駅まで来てしまいました。
駅の改札で少し時間があったので、城田先生が手土産にとドーナツを買ってくれました。
その時に先生が…
「あーたった4時間…たった4時間か…4時間のデートやったなー…もう少し…」
そう呟いたんです。
もう今しかないと思って、
まこ「ねえ、城田先生。あのメールの意味って…何だったんですか?」
城田先生「メールの意味かー…」
まこ「…」
城田先生「お前、考えたの?」
まこ「考えたけど…何か考えすぎてわけわからなくなりました…」
城田先生「そっか。わけわからなくなったか。」
まこ「ずるいですよ、その返し。」
城田先生「そうだね、ずるいな。」
その時に電車の発車音が鳴って…私は何かもうその場にいれなくて電車に向かおうとした時でした。
腕を掴まれて…
城田先生「考えて!あの意味を。まこ、お前自身が考えて。ずるいのは分かってる。だけど、お前自身に答え出してほしい。」
そう言い残して、先生は去って行きました。
電車に乗った私はなぜか涙が溢れ、人目に隠れながら泣きました。
何で涙が溢れ出たのかが今でも分かりません。
それから2年…自信がない私はまだ答えが出ずに、あの言葉の意味を考えながら…先生に会いに行きます。
written by しん
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