高校1年生のとき、初めて好きな人とお付き合いすることになりました。当時彼とは同じクラスでしたが、彼は放送部とサッカー部をかけもちしながら東大を目指しており、私も毎日吹奏楽部の練習や課題に追われて2人の時間を取ることはなかなかできませんでした。
付き合って1週間が経ったある日、部活前に彼に呼び止められ、こう言われました。
「毎日忙しくて彼氏らしいこと何も出来なくてごめん。本当にこんな俺でいいの?」と。
「私はあなたのことが好きだから。夢に向かって頑張ってる友也が好きだし隣にいれるだけで楽しいよ!だけど、私の存在が負担になるならそのときはちゃんと言って欲しいな。」
私は聞き分けが良いフリをしてしまいました。
そこから2ヶ月が経ち、2人で出かけたのはたったの一度きり。元々多くはなかったLINEの頻度も3日に1回、1週間に1回とだんだん少なくなりました。
このままでは自然消滅する。それだけは避けたい、何とかしなければと考えていた頃、彼から手紙をもらいました。
『長い間振り回して本当にごめんね。
自分で忙しくしてるんだけどやっぱり疲れてしまって。雪ちゃんの優しさに甘えてた。『自分の夢を叶えてほしい』その言葉に救われた。
だけど、ごめん。別れてください。
自分を見つめ直す時間をください。
自分をきちんとコントロールできる人になりたいんだ。
本当にごめんね。ありがとう』
涙が止まりませんでした。大好きで、絶対離れたくなくて、別れたくないと喚きたかった。
だけど彼に嫌われたくなくて、せめて良い関係のまま終わりたくて、いい子のふりをしてしまいました。
それからはクラスも離れ、高校も卒業してもう会うことはありませんが、あのときいい子のフリをしなければ。恥ずかしがらずに学校でもしゃべっていたら。ちゃんと彼を支えられていたら。
今の関係とは違っていたのかもしれません。
written by yuki
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