幸せな1日

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去年の夏、私は友達の勧めでインスタを始めました。
中学の時の友達や高校の友達を探してフォローしていると、1つのアカウントにふと手を止めました。
それはまだ忘れられずにいた元彼のアカウントでした。迷った末にフォローすると、すぐにフォローが返ってきたので嬉しかったのを覚えています。でもそのあとはDMで会話をすることもなく、ただお互いにストーリーを見るだけでした。
数ヶ月後、元彼の誕生日の日。私は元彼のLINEを持っていなかったので、勇気を出してDMで「誕生日おめでとう!」と送りました。もう別れて3年も経つのに今さら祝って気持ち悪がられるかな、返事くるかな、とドキドキしながら返事を待っていました。すると数分後に「ありがとう!!!お互い部活がんばろうな!」と元彼らしい返信がきて、ほっとしました。
同時に、彼が既読無視するような人じゃなくて、優しい人だから返事をくれたんだなぁと思いました。

季節は巡り、今年の春。私は17歳の誕生日を迎えました。朝起きるとたくさんの友達がLINEやインスタで祝ってくれていたので、がんばって返事をして、疲れたので休憩をしていた時。スマホが鳴ったのでなんだろう、と見てみると、1件のインスタの通知でした。
「誕生日おめでとう!」の一言だけ。
そのたった一言の送り主は元彼でした。私は驚きと嬉しさが込み上げてきて、スマホを握りしめて枕に顔を埋めました。きっとわたしが去年、彼の誕生日を祝ったから、優しい彼は祝ってくれてるんだとわかっていても、嬉しくてしょうがなかったんです。
私は数十分後に「ありがとう!」と返しました。

そのあとDMで会話が続くことはなく、私の誕生日は終わっていきました。それでも元彼からのたった一言で私の誕生日は幸せな1日になったのです。
重い女って思われるかもしれないけど、私は本当に彼のことがまだ好きなんだと自覚した誕生日でした。

written by あめ

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あめ

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